食の安全科学技術演習開講および実施報告

神戸大学大学院農学研究科

食の安全・安心科学センター

Research Center for Food Safety and Security,
Graduate School of Agricultural Science,
Kobe University

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食の安全科学技術演習開講および実施報告

平成27年8月24日(月)~9月4日(金)
於:農林水産消費安全技術センター(FAMIC)神戸センター

本年度も本学農学部の3回生以上を対象とした「食の安全科学技術演習」が8月24日(月)~9月4日(金)の2週間(月~金の10日間)、神戸市ポートアイランドに所在する農林水産消費安全技術センター(FAMIC)神戸センターで行われ、応用動物学コース8名、応用生命化学コース3名の学生が履修しました。

第1日目午前中のオリエンテーションの後、次の2コースに分かれて延べ10日間の演習を行いました。各コースの内容は以下の通りです。
○農場から食卓までの分析コース
肥料中の重金属分析、飼料中の抗生物質の分析、食品中のカビ毒の分析、しょうゆ及び醸造酢中の成分分析、JAS木質建材の検査
○食品表示真正性分析コース
農産物中の残留農薬分析、クロマト分析による名称及び原材料表示の確認(そば加工品、アイスクリーム類)、ウナギ加工品の原料原産地判別、はちみつの安定同位体比分析、アジ加工品のDNA分析
第10日目に演習のまとめとアンケート等を行いました。

本演習を終えて、履修した学生さんの後輩へのメッセージは以下の通りです。

・大学の授業では知識を増やすこと、経験を増やすことを目的として対象の幅が広い(広く浅い)実験をメインとしてしていますが、この実習ではFAMICが普段行っている特定の物質に焦点を絞った検査などの(狭く深い)実験を体験することができました。そのため大学の授業で既に行った事のある実験手法でも、捉え方が異なるため新たに学ぶことが多くありました。
また、FAMICが行う業務によって自分たちの普段の食品が管理され、安全性が保たれていることがよくわかりました。
将来公務員を考えている人はそういう話も聞けるので貴重な体験になると思います。

・2015年度、食の安全科学技術講習を受けて講義内容に関する知識だけでない、多くのことを学び感じることができた。教えてくださった先生方は我々生徒にも分かるよう実習内容を丁寧に説明してくださり、充分内容を学習して取り組むことができた。また、様々な実験器具の操作手法や大型の分析機械の仕組みなどの知識に加え、実際の研究機関という職場の雰囲気を感じることができ、将来の就職について具体的なイメージを掴むことができたのは大きな収穫だった。夏休みを利用して貴重な体験を得ることができたとおもう。

・私はこのポートアイランドで行われる演習を履修したのは二つの理由があります.まず一つ目は,編入してきて単位を一つでも多く取りたかったためです.二つ目は実際の職場で貴重な経験ができるからです.動機としては二つ目の方が大きく,実習後も普段授業では扱えない機器や薬品を扱い,さらに委託された検査の一連のフローなど10日間の実習でしっかり掴むことができます.以上からこの実習を履修するポイントとして,学校の実験では重要な箇所を主に扱いますが,10日間という長い期間で,最初から最後まで詳細に実習することができます.普段味わうことのできない非日常的な実習を楽しんでください.
私が10日間実習を経験して感じたことは,もっと質問をすれば良かったと感じています.タイトなスケジュールの日もありますが,ゆったりとした日もあります.そんな日には,せっかく実習に来た訳ですから,関心を深めるためにもっと自分から積極的に質問したり聞いたりしましょう.

・この演習で私が1番良かったと思うことは、この演習が学校ではなく企業で行われている点です。内容は、FAMICで行われている検査の一部を体験させていただくというもので、今までは漠然と食品メーカーや検査業務に関心を持っていただけで実際の業務のことはほとんど知らなかったのですが、検査業務を企業の方に2週間もの期間直接教えていただけるという普通のインターンなどではできないような貴重な体験ができ、具体的なイメージをつかむことができました。夏休みが2週間埋まることにはなりますが、本当に貴重な機会だと思うので、履修して後悔することはないと思います。

・10日間という長期間に及ぶ実習のため、履修するか迷う方もいると思いますが迷ったなら履修するべきだと思います。3回生の夏休みという時点では研究室配属もまだで、ほとんど専門的なことはしていないでしょう。ここfamicでは研究室にすらないような高価な機器も扱うことができ、少人数で行うため時間をかけてしっかりと理解しながら作業を行えます。また、本当の職場でもあるため将来の就職に際しての参考になると思います。インターンに行くのはちょっと、という方もいいかもしれません。個人的にはとても貴重な経験になったと思います。

・10日間の演習で、なかなか見ることが出来ない、私たちの食の安全がどのように守られているかを見て、体験することができました。大学の学生実験で行うような内容に加え、学生実験では体験できないような実験もさせていただき、良い経験になりました。
職場の雰囲気が体験できたことも良かったです。

・本実習は、少ない人数で時間をかけて実験を行なうものであり、時間数に対する実験の内容面でいうと、多々不満を漏らす人もいるかもしれない。ただ、少人数制なのは魅力的であり、集中して実験に取り組むことができる。内容も実際FAMICの方が普段取り組んでいることをやらせてもらえたこともあり、実践的であったのではないかと思う。実験を行なうことにプラスして、職業体験的な一面も体験することができて満足している。
 時間帯も10:00-16:00と家からFAMICまで遠いよという人でも、朝はゆっくり起きることができ、夜もゆっくり寝ることが出来る為、立地面で悩んでしまうという人にもおすすめする。ご飯を食べる場所については、FAMICから徒歩10分圏内にコンビニとフードコートがあるため大丈夫である。
 比較的長い夏休みを有益に使いたい、FAMICという企業がどんなことをしているのか細かく見てみたい、研究の基礎を身につけたいという方はぜひ、この実習を履修することをおすすめする。

・食品関係の仕事に興味があったのでこの演習の存在を知った時にぜひ参加したいと思い履修しました。しかし大学の講義ではあまり食品についてやっていなかったので実習に参加してもついていけるだろうかと少し心配していました。また実験器具の扱いに慣れていないうえに自分自身がそれほど器用ではないので不安もありました。けれども担当の職員の方が分かりやすく丁寧に教えてくださるので、何の心配もせずに実習を受けることができました。
少人数制のためマンツーマンと言ってもいいくらいの状況下で実験ができたことが一番良かったです。また大学の講義では何となくでしか理解できなかったことを理解することができ、講義内容の復習をすることもできたのでとても有意義な実習でした。
夏休みに10日間も実習を受けるなんて長いと思われるかもしれません。ですが職場の雰囲気がよく優しくて面白い職員の方々といた10日間はあっという間でした。将来や大学での今後の実験においてこの実習はとても役に立つと思います。少しでも興味のある方は履修してほしいと思います。

・将来は食に関する仕事に就きたいと思っているので、この演習に参加しました。
演習では身近な食品を用いて、その表示が間 違っていないか分析を行いました。分析の際にはこれまで見た事のないようないろんな機械を触らせていただきました。機械を使うときは実際に機械を見ながら 説明していただいたので、とても理解しやすかったです。また、大学の実験でも使用しているピペットマンなどの基本器具の正しい使い方を再確認できたのも良 かったです。きれいな分析結果が出ると感動しました。
FAMICの職員の方々はみんな優しく、分析の際はなぜこの操作をするのかなど丁寧に説明してくださいました。
今回の演習で初めてFAMICの存在を知りましたが、将来の事を考える良いきっかけになりました。

・普段の学生実験で行っている内容や実験操作が社会に出てどの程度役に立つのだろうかと疑問に思い、腕試しのつもりで履修しました。さまざまな分析を体験させていただきましたが、学生実験で使用している器具や機械が多く、いつもは何気なく行っている操作もその原理や注意すべき点などを教えていただいて勉強になりました。また、若手職員との意見交換では就職活動の流れや仕事の内容、職場の雰囲気などを知ることができて、社会に出て働くということに対する漠然とした疑問や不安も軽減しました。進路について悩んでいる人、実験操作に自信がない人は特に履修する価値があると思います。


 わずか10日間の短期ではありましたが、履修生にとって大変充実した演習となりました。来年度以降も引き続き本演習は継続する予定です。
 今年度は、演習期間中にけがや体調不良等で欠席した履修生もあり、FAMIC神戸センターの職員にはご心配とご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。本演習の企画・実施にあたりご尽力いただいたFAMIC神戸センターの職員の皆様に心より感謝いたします。今後ともどうぞよろしく御願いいたします。