卒塾生たち・・・

松井 沙樹 Saki Matsui (2020年度卒塾)





2021年度、修士課程卒業生の松井沙樹です。 卒業後は三菱ケミカルシステム株式会社でSEとしてお仕事をすることになっています。黒髭塾では、主にげっ歯類の腸内細菌について卒論・修論に書きました。しかし、折角良いテーマを頂いたのに結果を出せなかったものも多く、心残りな気持ちもあります。職場では、今度こそ最後までやり切るプロになろうと思っています。
私は自分を変えるために黒髭塾への入塾を希望しました。学部時代の私は無駄なプライドがある癖に自信はなく、何となく生きづらさを感じていました。そんな私と向き合い、ありのままの自分を見つめる勇気をくれた大澤先生には救われました。何回も言われているのにまだ治っていない欠点は山ほどありますが、自分の心に嘘をつかなくなったおかげで、これから先の長い将来で少しずつでも自ら成長していけるようになったと思います。この3年間は誰かから与えてもらうことが圧倒的に多かったですが、いつか黒髭塾の最後の卒業生として誇ってもらえるような、「人に与えることで生きている」大人になりたいです。



前田 恭佳 Kyoka Maeda (2020年度卒塾)





私は2020年度修士課程卒業生の前田恭佳です。武庫川女子大学薬学部を卒業後、技術補佐員として雇っていただいたのち、博士課程前期課程の3年半の塾通いを終え、2021度から日本ハムファクトリーで技術系総合職として製造や商品開発、品質保証のお仕事をする予定です。元々高校生のころから体が小さかったこともあり小さくても人々に多大な影響を与えている、微生物の研究がしたいと考えていました。紆余曲折を経て初めは薬学部に進学しましたが、その経験からヒトの健康にも興味を持ち、ヒトの健康に資するための微生物の研究を行っている研究室を探し、大澤先生と出会うことができました。そのため、この黒髭塾でヒトの健康に資する微生物について、「静置培養型ヒト腸内細菌叢モデルの構築とこれを利用した食品成分の機能性評価」というテーマで修士論文を書かせていただけたのは大変光栄でした。大学卒業後に就職の道を選ばず、この研究室の門を叩いて本当によかったと思います。もちろん、楽しいことばかりでなく、自分の不甲斐なさ、甘さに何度も絶望し、自分に嫌になることも多々ありましたが、大澤先生の熱心なご指導や周囲の方々のあたたかいご支援のおかげで、 研究だけでなく、日々の所作や生活、思いやりといった、人間として成長させていただけました。新型コロナウイルスの流行という不測の事態により、学会発表などを経験できなかったのは最後の塾生としては非常に心残りではありますがまたこれもまたこれからの人生の糧としていきたいです。最後となりましたが、社会はさらに厳しく逆風にさらされることもあるとは思いますが、大澤先生にご指導いただいたことを忘れず、常にひたむきに努力していきたいと思います。ありがとうございました。



赤澤 葉月 Haduki Akazawa (2019年度卒塾)





私は2019年度学士課程卒業生の赤澤葉月です。卒業後は農学研究科の生命機能科学専攻の方に進学します。 大澤研究室ではラットの母乳に含まれるオリゴ糖を分解する腸内細菌に関する研究をさせて頂きました。私は人の健康に貢献できるような研究を行いたいと思い、大澤研究室への所属を希望しました。研究室は人数がとても少なく気軽に頼る存在がいませんでしたが、この環境だったからこそ、言われてから動くのではなく自ら調べて考える力の必要性に気付けたのだと感じます。また思い通りに実験が進まず、苦しい時もありましたが、その度にもう一度考え直し、最後までやり抜くことの大切さも学びました。このように自ら考え、実験結果を積み重ねることで研究目的が達成されたときには大きなやりがいを感じ、まだ世界で誰も知らないことを初めて発見するという研究の醍醐味を体感しました。一年という短い間でしたが、毎日の実験、学会発表や論文作成など、とても中身の濃い、学びの多い一年でした。ここで学んだことを大学院や社会に出ても発揮し、主体的に、粘り強く研究に取り組むことでこれからも人の健康に貢献していきます。最後になりましたが、大澤先生、協力してくださった先生方、先輩方、本当にお世話になりました。ありがとうございました。



野本 竜平 Ryohei Nomoto (2014年度卒塾)





2012年度から2014年度まで黒髭塾で特命助教として働かせていただいた野本竜平です。黒髭塾博士研究員卒第1号の栄誉をいただきま し た。 今 後は神戸市環境保健研究所で、主に病原細菌の研究を続けることになりました。黒髭塾での在職期間中はiBioKのプロジェクトで培養系腸管モデル の立ち上げに携わることができました。また、私の好きなレンサ球菌の仕事でいくつもの論文を書かせていただきました。研究というものはう まく いか ないことのほうが多く、辛い時間が長く続くとは思いますが、その辛い時期を一生懸命耐えて頑張った経験は後の人生で必ず糧になります。昨今、 学生 に対して本気の指導を行う大学の研究室は減ってきてしまっていますが、黒髭塾はこのような経験ができる貴重な研究室の一つです。黒髭塾に 入塾 する 学生たちはどうかその事を頭の片隅に置きながら日々を過ごしていただきたいと思います。私もこの3年間で研究の事だけではなく、人間的な面でも大 きく成長できたと感じています。今後も、黒髭塾を卒塾できたことを誇りに、研究者としての人生を続けていきたいと思っております。本当に あり がと うございました。



辻川勇治 Yuji Tsujikawa (2014年度卒塾)

修論研究「Comparison of degradation patterns of inulin-type fructans in strains of Lactobacillus delbrueckii and Lactobacillus paracasei



私は2014年度修士課程卒業生の辻川勇治です。卒業後は伊藤園で研究開発職のお仕事をすることになっています。 大澤研究室では乳酸菌の糖資化性に関する研究をさせて頂きました。私が実験テーマを与えられ て間もない頃は、先生に言われるがままに実験を 行っていただけで、完全に受け身な姿勢で研究に取り組んでいました。しかしそれでは全く歯が立たないことを思い知らされました。 そしてそれからは、自分から積極的に研究に取り組むように心掛けたことで、いつの間にか研 究の本当の楽しさに気付かされるようになりました。 また黒髭塾では、研究に限らず人付き合いや仲間への思いやりといった、人間として成長するための指導が徹底されており、社会人となるための基礎 を教えて頂きました。叱咤激励されることが多く、つらいこと7割で楽しいことが3割でした。 しかしその分、この3年間で学んだことは何十年分にもな っているのだと確信しています。ただし、これで安心して社会に出れるというわけではありません。卒業式前日にも大澤 先生から自分の詰めの甘さを ご指摘頂きました。これから、社会に出てより厳しい環境に身を置くことになると思いますが、大澤先生にご指導いただいたことを忘れず、常に身 を引き締めて精進してまいる覚悟です。最後になりましたが、塾長、野本先生、塾生の皆様、新たに入塾される方々の御活躍を期待しています。本 当にありがとうございました。



柴田 裕介 Yusuke Shibata (2013年度卒塾)

修論研究「Streptococcus gallolyticusのMLST法の開発」



2013年度、修士課程卒業生の柴田裕介です。卒業後は菊正宗酒造株式会社で研究職として、働くことになっています。黒髭塾では、3年間に渡って、コレラ菌や連鎖球菌のような病原細菌の病原因子や疫学について研究を行ってきました。 学部4回生の頃、楽な方へすぐ流れてしまう自分を変えたいと思い、黒髭塾の門を叩きました。そんな自分を見透かされたかのように、初めは怒られてばかりだったのですが、次第に苦労して実験した後、いい結果が得られた時の喜びを知り、誰も解明していない未知の事象を自分が発見できることに対してやりがいを感じるようになりました。そんな研究生活を送るうちに、細菌学にとても興味を持って取り組んでいる自分ができていました。自分が見つけ出した事象を学会の場で発表すると、大澤先生だけでなく、多くの先生方が認めてくださるようになり、自信を持てるようになりました。この3年間は決して、楽しい学生生活ではありませんでしたが、間違いなく今後の人生の為になる3年間であったと確信しています。さらなる黒髭塾の発展を願っております。ありがとうございました。



西堀 友之 Tomoyuki Nishibori (2011年度卒塾)

修論研究「インドネシア環境水より分離されたコレラ毒素遺伝子保有非コレラ菌株に関する研究」



2011年度修士課程卒業生の西堀友之です。卒業後は、サントリーホールディングス株式会社で技術系総合職として、基礎研究や商品開発、工場での生産能力増強などに関するお仕事に取り組んでいます。 私は学部4回生からの3年間大澤研究室にお世話になり、コレラ菌を中心に、善玉菌、悪玉菌問わず、様々な研究に携わらせて頂きました。中でも、共同研究としてインドネシアへ帯同し、現場を見せて頂いた経験から学んだ「現場を大切にする姿勢」は、今でも自分のモノづくりの原点になっています。勿論、楽しいことばかりでなく、自分の無力さを何度も痛感し、途中で投げ出してしまいたくなる時も多々ありました。しかし、大澤先生の熱心なご指導や周囲の方々のあたたかいご支援のおかげで、いく つか成果を残すことが出来た時は、この上ない達成感を経験することが出来ました。まだまだ未熟者ですが、当研究室で学んだことも生かし、日々精進していきたいと思います。最後になりましたが、今後、黒髭塾の皆様が益々ご活躍されることを心よりお祈りしています。



尾崎 薫 Kaoru Ozaki (2011年度卒塾)

修論研究「新規ビフィズス因子の探索:黒糖によるBifidobacterium breve増殖促進」



2011年度修士課程卒業生の尾崎薫です。卒業後はフジッコ株式会社で研究開発職として働いています。私は学部4回生から修士卒業までの3年間を大澤研究室でお世話になり、主に高齢者由来ビフィズス菌に関する研究を行っていました。大澤研究室では研究室以外の人との関わりが多く、例えば医学部の先生などと学部を越えたつながりがあったり、学内にとどまらず他大学の先生や企業の方と関わる機会を頂きました。特に企業の方との共同研究を通して、社会人に必要な力が自然と鍛えられていたと感じています。その他にも、週一回の経過報告会や論文紹介では、どう表現すれば相手に伝わるか考える習慣が身につきました。決してラクで楽しいばかりの研究室ではなく、何度も悔し涙を流しました。しかし、切磋琢磨できる仲間、助けて下さった先輩・後輩、そして愛情ある厳しさでご指導くださった大澤先生のおかげで、いまでは楽しく充実した社会人生活を送ることができています。大澤研究室はやりたいと思ったことを実現できる、環境の整った研究室だと卒業して改めて感じています。後輩のみなさん、そしてこれから入塾される方々が思う存分に力を発揮されることを願っております。 3年間本当にありがとうございました。



岩本 一顕 Kazuaki Iwamoto(2009年度卒塾)

修論研究「細菌のタンナーゼの多様性に関する研究」



私は2009年度修士課程卒業生の岩本一顕です。卒業後は扶桑薬品工業株式会社でMRのお仕事をすることになっています。大澤研究室ではタンナーゼ産生性細菌に関する研究を行い、タンナーゼの酵素学的特性を調べていました。当研究室では与えられたテーマでの中でどうやって目的を達成すべきか、実験結果をどのように解釈するか、受け身な姿勢で研究に取り組んでいては全く歯が立ちませんでした。しかしこの3年間、真剣に研究に取り組むことで、積極性を身に付けることができました。また黒髭塾では、研究・学問だけでなく人付き合いや仲間への思いやりなど、人間として成長するための指導が徹底されており、社会人としての礎を築くことができました。しかし、私自身まだまだ詰めが甘く、気を緩めてしまい受け身になってしまうことも多々あります。これから、社会に出てより厳しい環境に身を置くことになると思いますが、大澤先生にご指導いただいたことを忘れず、常に身を引き締めて精進してまいります。今後、黒髭塾の皆様が益々ご活躍されることを期待しております。



梅川 奈央 Nao Umekawa(2009年度卒塾)

修論研究「Bifidobacterium longumの線毛様タンパク質関連遺伝子の多様性に関する研究」



2009年度修士課程卒業生の梅川奈央です。卒業後は引き続き大澤先生の下で技術補佐員として1年間お世話になる予定です。大澤研究室では、ビフィズス菌の腸内での接着に関わる研究を行っていました。まだまだ頼りないところばかりで、先生や先輩方、後輩の皆さんには何度も助けて頂きましたし、たくさんご迷惑をお掛けしたことと思います。同じ研究室内ではビフィズス菌のような善玉菌だけでなく、病原菌など様々な分野の研究をしている学生がいて、研究について共に話し合う中で新たな発見も多く、毎日とても勉強になる日々でした。また大澤研究室での生活は、研究だけでなくマナーや周囲の人への気遣いの大切さなど、社会の中で生きていく一個人として重要なことをたくさん教えて頂きました。怒られることも多く、自分自身本当に情けなくなる時もありましたが、自分なりのペースで、ゆっくりとではありますが少しずつ成長してこれたことを実感しています。これも大澤先生を始め、共に支えてくださった学生の皆さんのおかげだと強く感じています。本当にありがとうございました。あと1年お世話になりますが、一緒に頑張りましょう。



滝澤 玲奈 Reina Takizawa(2008年度卒塾)

修論研究「腸管免疫モデルにおけるBifidobacterium longumの免疫調節能の検討及び機序の解明」



2008年度卒の滝沢玲奈です。卒業後は大塚製薬で製品開発職として働くことになっています。大澤研究室でお世話になったのは修士からの二年間でしたが、ビフィズス菌の免疫調節能力の検討をさせて頂きました。大澤研究室は論文紹介やプレゼン発表などの機会がとても多く、人に伝えることの難しさや楽しさなどを学ぶことができたのではないかと思います。研究は他研究室の先生や学生さんに多大なご協力を頂いて行うことができたのですが、至らない点が多々あったように思います。今後はこの学生生活の経験や反省を活かして仕事に励んでいきたいと思っています。最後となりましたが、大澤先生を初めとして同研究室の学生さんを含めた多くの支えて下さった人に本当に感謝しています。二年間ありがとうございました。



徳永 暁彦 Akihiko Tokunaga(2008年度卒塾)

修論研究「腸管出血性大腸菌O157およびO26に特異的な遺伝子の探索とその応用」



私は2008年度修士課程卒業生の徳永暁彦です。卒業後は宝酒造株式会社で技術系(基礎研究や製品開発等)のお仕事をすることになっています。大澤研究室では腸管出血性大腸菌に関する研究を中心に、様々な病原性細菌の研究をさせていただきました。当研究室では個々人がそれぞれのテーマで研究を行っているため、自身の研究に求められる要求は高く、苦しい時期もありました。しかし、1年、2年と真剣に研究に取り組む中で、自発性が生まれ、それがやがて自信へとつながっていきました。研究以外でも、自分に足りない部分を多々気付かされ、今後社会人として生活していくための礎を築くことができたとともに、まだまだ至らない部分というのを認識することができました。決して、毎日が楽しかったわけではありませんが、充実感と自信を頂いたことを本当に感謝しております。今後、黒髭塾の皆様が益々ご活躍されることを期待しております。



前川 敬祐 Takahiro Maegawa(2008年度卒塾)

修論研究「ビフィズス菌の線毛をコードする遺伝子領域の多型に関する研究」



私は2008年度修士課程卒業生の前川敬祐です。卒業後は不二製油株式会社で研究職として働くことになっています。大澤研究室ではビフィズス菌の線毛構造に関しての研究を行っていました。黒髭塾に入った際に先生からいただいた、「三年後には見違えるような自分に会える」との言葉を目標に、この三年間を過ごしました。三年間の研究室生活の中で、先生にご指導を頂くことで自身の甘さと未熟さを再認識し、学業だけではなく社会人として重要な事を教えていただきました。「見違えるような自分」にはまだ程遠い自分ですが、今後もこの言葉を胸に邁進していきたいと思います。お世話になった先生、先輩、後輩の皆さん、ありがとうございました。今後の黒髭塾の益々のご活躍を期待しております。



大倉 正稔 Masatoshi Okura(2007年度卒塾)

博論研究「新興型腸炎ビブリオの流行要因に関する研究」



私は2007年度博士課程を修了致しました大倉正稔です。卒業後は、茨城県つくば市の動物衛生研究所で、研究を続けることになりました。私が微生物に興味を持ったのは、学部3回生の当研究室の学生実習で、五感を通じて見て、触れた(実際に触ってはいませんが)事からです。研究室分属の時は大変人気がありましたが、運良く入塾することができ、博士課程までの6年間、「腸炎ビブリオに関する研究」を行ってきました。当研究室では各々の学生が様々なテーマを担当していることから、広範囲な視点からの意見交換ができる環境である事だけでなく、他の研究所への国内留学や海外を含めた学会発表を通じて、様々な先生方と接する機会も与えて頂き、今後の研究をしていく上での重要な礎を築くことができました。研究以外にも、社会に出る上での自分の未熟な面や甘さを認識し、大変勉強になりました。お世話になった先生方、諸先輩方、後輩たちに報いるためにも、ここで学んだ・得た事を活かし、頑張りますので今後ともよろしくお願いします。最後になりましたが、塾長、塾生の皆様、新たに入塾される方々の御活躍を期待しています。



岸本 真千代 Machiyo Kishimoto(2007年度卒塾)

修論研究「宿主由来の異なるBifidobacterium longum株刺激によるマクロファージのサイトカイン産生に関する研究」



私は2007年度修士課程卒業生の岸本真千代です。卒業後は桃谷順天館株式会社で品質管理の仕事をすることになっています。大澤研究室では、ビフィズス菌と免疫系との関連についての研究を行なっていました。研究や研究室での役割を行なう中で、何かを為すために一人でできることには限りがあり、多くの人の協力を得てこそできることや、事前の準備や確認の重要性など、これから社会人として生きていく上で非常に重要なことを身をもって学ばせていただいたと感じています。この3年間でたくさんのことに挑戦させていただき、そして失敗もしてきました。怒られることも多かったですが、その中で多くのことを学ぶことができたと思っています。本当にありがとうございました。今後の黒髭塾の益々のご活躍を期待しております。



図 布興  Tubuxin(2007年度卒塾)

修論研究「宿主由来の異なるBifidobacterium longum株のオリゴ糖利用能に関する研究」



私は2007年度博士前期課程を修了しましたトブシンと申します。卒業後は、イオン株式会社に勤めることになりました。2004年4月、私は中国の内モンゴルから日本に留学してきました。最初の一年間、日本語を勉強して、それから自分の好きな分野である微生物学を勉強するため、インターネットから研究室を探したところ、黒髭塾を見つかりました。そして大澤先生に手紙で自分の意思をお伝えして、修士課程に入ることになりました。最初の頃、日本語、英語や実験手法で大変でしたが、先生方のご指導、先輩方の配慮や後輩方の応援で乗り越えることができました。大学院での二年間、黒髭塾で学んだことは専門知識のみではなく、もっと奥深いことが学べたと思います。ここで学んだことを今後も活かしていきたいと思っています。今後、黒髭塾のますますの発展を期待しております。



西谷 洋輔 Yosuke Nishitani(2006年度卒塾)

博論研究「タンナーゼ産生性乳酸菌の分類と同酵素産生能の生態学的意義に関する研究」



私は2006年度博士後期課程を修了しました西谷洋輔です。卒業後は、神戸大学医学部にて研究を続けることになりました。医師を目指した浪人生活の途中、その動機が病気を引き起こす微生物の研究をしたいことであるのに気づいてからのち、神戸大学農学部に入学、学部4年生から黒髭塾の門を叩き、気づけば博士課程までの長い学生生活を送ることとなりました。当研究室では、広く細菌に関するさまざまなテーマを各学生が担当しており、狭くなりがちな研究の視野を、互いに異なる視点から話し合い広げていける土壌があり、とても充実した時間を過ごせたと思います。また、さまざまな先生方や企業の方たちとも接する機会があり、研究以外にもこれから社会人として生活する上で、とても大切な勉強をさせていただきました。人生は面白く、願ってもかなわなかった医学部で、今は新たな研究の端緒につこうとしています。自分がやりたい、面白いと思ったことをとことん貫く気持ちでこれからも進んでいきたいと思います。お世話になった先生、先輩、後輩の皆さん、有難うございました。これからも宜しくお願いします。



濱塚 樹里 Jyuri Hamatsukai(2006年度卒塾)

修論研究「Bifidobacterium longumのレクチンタイピング」



はじめまして。2006年度修士課程卒業生の濱塚樹里です。卒業後は、森永乳業株式会社で研究職として働くことになっています。大澤研究室ではビフィズス菌に関する研究をしていました。この研究を通じて人の健康と乳酸菌、ビフィズス菌の関わりについて深く興味を持つようになり、乳業会社に就職しようと決めました。大澤研究室では学業以外にもマナーや考え方、人のつながりの大切さなど、人生においてとても重要なことを教えていただきました。つらいこと、苦しいこと、楽しいこと、嬉しいことなど、そのすべてが今の私という人間を形成してくれました。大澤研究室での3年間があったからこそ今現在の私がある、強く今、そう言う事ができます。ありがとうございました、先生、先輩方、塾のみんな!今後の大澤塾のますますの発展を期待しております。



井口純 Iguchi Atsushi(2005年度卒塾)

博論研究「腸管出血性大腸菌O157のパルスフィールドゲル電気泳動パターンの変化に関する研究」



滋賀大学教育学部卒業後、研究生→博士課程前期課程→後期課程の6年間の塾通いを終え、平成18年度から宮崎大学で研究を続けることになりました。私が微生物の世界に興味を持ったのは学部3年生・20才の時、「海洋に流出した石油を浄化するために石油分解微生物が利用されている」というニュースを見て、微生物が持っている「能力」に驚いたのが初めてです。その後、「病気を引き起こす微生物」「工業利用される微生物」「人の健康を支える微生物」など、さまざまな微生物が人の生活に密接に関わっていることを知り、この世界への興味はさらに深まりました。インターネットで微生物について検索している時に大澤先生を知り、お話を伺った後に入塾を決めました。入塾後の最初のテーマは「アンモニア資化性菌に関する研究」、そして前期課程からは「腸管出血性大腸菌に関する研究」をおこなってきました。多くの微生物の全ゲノムが解読され、遺伝子の働きが日々明らかになっていますが、それでもわからないことだらけ。そんな微生物の能力をこれからちょっとずつ明らかにしていきたいと思っています。



小原友美 Kohara Tomomi(2005年度卒塾)

修論研究「成人ヒト腸内ビフィズス菌群構成の分析とその遺伝的多様性」



はじめまして、2005年度修士課程卒業の小原友美です。卒業後は、(目薬の会社としてなじみが深いと思いますが)参天製薬株式会社で研究職として働くことになっています。大澤研究室ではヒト腸内に棲むビフィズス菌に関する研究をしていました。今までの研究は今後の仕事に直接的な関係はありませんが、この研究を通じて人の健康に役立つ研究に関わりたいと強く感じることができました。大澤研究室での生活は振り返るとあっという間ですが、非常に濃い3年間だったと思います。その中で、研究に対する考え方や技術だけでなく、社会性や人付き合いなど研究以外のことも多く学ぶことができました。また、大澤先生をはじめ研究室の先輩や同回生、後輩達の考えに触れることで自分自身を見つめ直し、成長させることができたと思います。辛いこと、苦しいことも多かったですが、それ以上に充実した時間を与えてくれた皆様に感謝しています。ここで学んだことを活かして、研究室の皆に負けないよう成長していきたいと思っています。今後、大澤研究室で生活していく皆様、新たに研究室の仲間となる皆様の御活躍を期待しています。 (2006/03/31)



佐々木英生 Sasaki Eiki(2004年度卒塾)

修論研究「アカネズミ糞便から分離された新種のタンナーゼ産生性乳酸菌の分類」



はじめまして、2004年度修了の佐々木英生です。卒業後は、キリンビール株式会社でMRの仕事をすることになっています。MRという仕事では、この研究室で学んだ専門的な知識はほぼ活かすことがないと思いますが、物事の考え方やプレゼンテーションのノウハウ、そして人との付き合い方といった「社会に出て働く」上で重要になるであろう部分は他の研究室よりも多く学ぶ機会に恵まれたと思いますので、とてもいい研究室だったと思います。今後の大澤塾のますますの発展を期待しております。(2005/03/31)



宮本光明 Mitsuaki Miyamoto(2004年度卒塾)

修論研究「アンモニア資化性好塩細菌の分類」



皆さんはじめまして、2004年度卒業生の宮本光明です。卒業後は、日本イーライリリー株式会社でMRとして働くことになっています。MRはDrに薬の特性や安全性を伝えて回る、いわゆる製薬会社の営業です。大澤研究室ではアンモニアを資化する好塩細菌を学んでいました。私は香川大学卒業後、神戸大学大学院へ入学してきました。そのため、大澤研究室での生活は2年間でしたが、それ以上に濃く充実した生活を送ることができたと思っています。今年からは社会人として、この塾で得たことを活かしながら一層励んでいきたいと思います。今後、大澤研究室で研究に励む皆様、入塾希望の皆様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。(2005/03/31)



佐藤靖子 Yasuko Sato(2002年度卒塾)

卒論研究「食品中の生菌数の新しい測定法の確立に資する研究」



私は、2002年度卒業の佐藤靖子です。卒業後は、日本酪農協同株式会社(商標:毎日牛乳)で働くことになっています。今現在(平成15年2月)、勤務地、職種は決定していませんが、希望している大阪で、品質管理の仕事ができればと思っています。私は、1年しかこの研究室にはいませんでしたが、振り返ると、とても濃い1年だったと思います。実験の機械を借りていた企業の方とディスカッションや食事をする機会があったり、研修生として来ていたアレックスとのコミュニケーションで英語を使ったり、今思うと普段の私の生活をしていたらできないような貴重な体験ができ、感謝しています。日々の生活でも思い出は多々あるのですが、ここでは割愛させてもらいます。この研究室で食品衛生や細菌について勉強したといっても、かじった程度なので、院に行ってもよかったかなぁとも思いますが、私は、就職という自分の選択に後悔はしていませんし、ここで過ごして学んだことを今後生かせていけたらいいと思っています。皆さんも、後悔しない選択をしてくださいね。また、何かの機会にお会いすることがありましたら、よろしくお願いします。 (2003/03/31)



東馬洋美 Hiromi Toma(2002年度卒塾)

卒論研究「コアラ腸内細菌叢最優勢細菌、Phascolarctobacterium faeciumの有機酸代謝能と代謝産物の分析」



はじめまして、こんにちは、大澤研究室でお世話になった東馬 洋美です。私は2003年4月から岡山県ブロイラーという会社で品質管理職として鶏肉の出荷に携わっていく予定です。具体的に言いますと、岡山県ブロイラーでは現在、衛生管理法であるHACCP(危害分析重要管理点)の構築途中であり、それらの設定に係わっていくと思われます。私は、大澤研究室でコアラの腸内細菌について研究していました。研究を進める中で、肉眼では見ることのできない微生物の強さ、凄さ、難しさなど様々なことを学べたと同時に、それ以上に大切なことを教えていただいたと思っています。私は、日本大学から編入生として神戸大学へ入学してきました。そのため、神戸での生活は2年間でしたが、それ以上に濃く充実した生活を送ることができたと思っています。まだまだ小さな私ですが、今年から社会人としてこの塾で得たことを活かしながら大きくなっていきたいと思います。今後、大澤研究室で生活していく皆様、入塾希望の皆様、ご活躍を期待しています。(2003/03/31)



sugita 杉田麻帆 Sugita Maho(2000年度卒塾)

卒論研究「好塩性細菌のアンモニア資化性に関する研究」


皆さんはじめまして、2000年度卒業生の杉田麻帆です。私は2001年5月現在ファイザーという会社でMRになるための研修を行っています。MRはDrに薬の特性や安全性を伝えて回る、いわゆる製薬会社の営業です。というわけで毎日抗生物質や循環器の勉強をしています。大澤研究室ではアンモニアを資化する細菌を学んでいました…、といっても一番印象に残っているのはお茶の時間と冬の鍋と、英語が分からなくて冷や汗をかいたこと、塾長さまの怒声です。今思うと本当に本当に楽しい一年間でした。微生物学をかじっていたので今抗生物質のややこしい特性を覚えるのが非常に楽ですが、勉強よりももっと社会に出て役立つことをたくさん学んだ気がします。後輩の皆さん、この教室は勉強だけでなくもっと奥深いことを学べる所です、ぜひぜひ頑張って下さい。それでは、同窓鍋会でお会いできることを楽しみにしています!! 宇都宮にいらした際はぜひ訪ねて下さいね〜。(2001/05/17)


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