水環境学研究室での学生生活

(1) ゼミ

ゼミ風景 水環境学研究室では,英語論文の輪読を毎週行っています.また研究ゼミ(修論・卒論ゼミ)も通年で毎週実施しており,学生は各自の研究に関して,レジュメとパワーポイントによるプレゼンテーションによる発表を行います.

英語輪読ゼミ風景 英語の輪読は,その場で英文の構造を正しく把握し,かつ素早く意味をつかむことを目的として実施しています.このため,ゼミの最中に順番に英文をその場で読み上げて,直ちに翻訳してもらうスタイルとしています.英語論文やテキストをある程度のボリュームまとめて翻訳するという課題は,通常の研究ゼミの中で実践していただいています.

研究ゼミの中では学生と教官が共に発表内容に関する討議を行います.その質疑応答も含めて,発表者は製本用記録を作成・提出し,研究記録として保存・整理します.これらゼミの際には重要な連絡事項の伝達・確認を行うこともあって,全員の出席を必須としています.また研究ゼミの時間内で,スタッフから研究論文の文章の書き方やコンピューターの利用方法,数値計算の実行方法などの説明がなされます.

(2) 研究の進め方

研究室風景 実験室風景 ゼミ発表や学会発表の練習,各自の研究打ち合わせは,担当教員と個別に綿密に行います.さらに,研究室全体でフィールド調査を行うことで,共同で研究することの大切さを経験してもらいます.自己のテーマを追求するのみではなく,共同作業やゼミを通じてお互いのテーマを経験し,見聞を広げ,より広範な知識を体得し,課題に取り組み力をはぐくむことをスタッフは学生に期待しています.研究成果がまとまれば,学会発表や論文投稿を通じて成果を広く公表することになります.このため,研究室構成員には,原則として,農業農村工学会ないしは水文・水資源学会に所属し,会員となってもらっています.

(3)学生の研究活動スケジュール

水環境学研究室に分属した3回生には,原則研究室のゼミに出席することを必須としています.もちろん研究をいち早く始めたい方は,教員まで相談ください.正規の授業履修に無理のない範囲で,研究に着手していただきます.

水環境学研究室に分属した4回生は,春先に卒業研究テーマの提示を受け,その中から.自分の興味があうテーマを選択します.むろん自らテーマを提案していただいても結構ですが,スタッフと相談の上実施の可否判断およびテーマのリファインを行う必要があります.スケジュール調整後,直ちに研究ゼミが始まりますので,年3回の発表を行います.ゼミでの議論と日頃の指導教員との議論を通じて,研究に対して興味を深めと実践能力を高めてください.卒業研究では,研究の内容と成果はもちろん重要ですが,研究への取り組み方や進め方,そのためのスキル向上など多くのことを学ばねばなりません.初めてのことで戸惑ったり思い通りに行かないこともあるでしょうが,それを恥ずかしいこととは思わず,どんどん意欲的に切磋琢磨してほしいと思います.卒業論文は例年2月20日頃に製本版を提出することになっておりますので,時間的に余裕を持ったスケジュールのもと,研究に打ち込んでください.卒業研究の提出後,例年2月下旬頃に,卒業研究の発表会があります.卒業研究の提出と発表会での成果発表は,地域環境工学の学生にとって必修の卒業要件です.

水環境学の院生(修士)は,1回生の春先に研究テーマの提示を受け,その中からテーマを選択します.むろん自らテーマを設定することも可能ですが,スタッフと相談の上実施の可否判断あるいはテーマのリファインを行う必要があります.修士は研究が中心の生活になります.たくさん文献を読み,たくさん実験や数値計算をし,いろいろな機会を利用して学会発表や論文投稿をしていただきます.したがって,研究室には9時から18時頃を目安に,毎日詰めていただくことをお願いします.また,修士1回生は研究室の管理に関する仕事もしていただきます.これはそういった業務をこなしながら,研究室という人間の集団を切盛・運営するための経験を積んでいただき,将来社会に出たときの助けとしていただきたいからです.修士論文は例年修士最終学年の2月上旬に,教務学生係まで印刷完成原稿を期限までに提出することが求められています.その後,通常2月中旬頃,修士論文発表会が開催され,ここで修士の研究成果を発表することが義務づけられています.それまでの学会発表とは異なり,専門を異とするスタッフや同級生たちに,内容の伝わるプレゼンをしなければなりません.努力ください.

(4)研究する上でスタッフから学生へのメッセージ

研究をするのにスタッフと学生の区別はありません.是非プロ意識を持ってこだわって研究してください.

(5) 履修すべき授業科目

当研究室における卒業研究の履修にあたっては,潅漑排水工学,応用水文学T,同U,土壌物理学,写真測量とリモートセンシング,環境気象学,水理学T,同Uを基礎科目として習得していることが望ましいです.

(6) 大学院への進学,公務員試験の受験について

当研究室では,大学院への進学を大いに歓迎します.また,国家公務員試験,地方公務員試験の受験を考えている人は,遠慮なくスタッフまで相談してください.情報提供等いたします.

(7)その他

例年,年4回の研究室コンパを開催しており,教員・学生相互の親睦を図っています.

神戸大学農学部食料環境システム学科生産環境工学コース(地域環境工学プログラム)水環境教育研究分野 〒657-8501 神戸市灘区六甲台町 1-1