講義・セミナー

学術講演会のお知らせ

以下のセミナーを開催いたします(本セミナーは5月6、7日に開講される理学研究科生物学専攻の特別講義「生命情報伝達I」に引き続いて行われます)。

日 時 : 2010年 5月 7日(金) 午後 1時30分~ 3時
場 所 : 神戸大学・瀧川記念学術交流会館・2階大会議室
講 師 : 胡桃坂 仁志 博士 (早稲田大学理工学術院 先進理工学部・研究科・教授)
演 題 : エピジェネティクスの分子機構解明を目指した、ヌクレオソームの構造・機能解析

講演要旨

ゲノムDNAは遺伝情報の本体であり、クロマチン構造により高次に折りたたまれて、染色体として細胞核内に収納されている。この高次クロマチン構造は、ゲノムDNAの収納に重要であることはもとより、遺伝子の発現制御や継承に積極的に関わる機能構造体であることが明らかになってきた。近年、このようなクロマチンを介したエピジェネティックな遺伝情報制御は、ヌクレオソームを構成しているヒストンの化学修飾やヒストンバリアントの選択的な利用によってなされることが明らかになりつつある。我々は、クロマチンを介した遺伝情報の制御機構の解明を目標に、ヒストンバリアントや、ヒストン化学修飾をミミックした変異体をリコンビナントとして精製し、これらを含むヌクレオソームの機能および構造解析を行っている。本セミナーでは、これらの解析によって得られた新知見に基づいて、エピジェネティクスの分子基盤・構造基盤について、クロマチンレベルで議論したい。

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