講義・セミナー

重点研究チーム「蛋白質のシグナル伝達機能研究」学術講演会のお知らせ

以下のセミナーを開催いたします。

日 時 : 2013年12月12日(木) 午後 4時~ 5時30分
場 所 : 神戸大学・遺伝子実験センター 5階 研修室
講 師 : 西 良太郎 博士
(Welcome Trust/Cancer Research UK, Gurdon Institute)
演 題 : DNA二重鎖切断修復に寄与する脱ユビキチン化酵素のスクリーニング及び、機能解析
-UCHL5を介したDNA-end resection制御機構-

講演要旨

DNA二重鎖切断(DNA double-strand break: DSB)は様々なDNA損傷の中でも最も高い細胞毒性を示すDNA損傷の一つである。DSB修復及び、DSBに起因するシグナル伝達の制御に関与する因子の異常は毛細血管拡張性運動失調症に代表される多様なヒト遺伝疾患の原因となることからも、ゲノムDNAの安定性の保持におけるDSB修復の重要性は明らかである。哺乳類細胞においては、DSBは主に非相同末端再結合または、相同組換え修復により修復されることが知られている。今日までに、これらのDSB修復機構はユビキチン化を始めとした蛋白質翻訳後修飾により、厳密に制御されていることが明らかにされてきた。しかしながら、ユビキチン化の逆反応を司る脱ユビキチン化酵素(deubiquitylating enzyme: DUB)のDSB修復における機能の包括的な理解は進んでいない。本研究では、3つの異なる手法を用いてDSB修復に関与するヒトDUBの同定を行った。本セミナーではこのスクリーニングにより得られた最有力候補の一つであるUCHL5の機能解析についてさらなる議論を持ちたい。

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