Introduction


Introduction

神戸大学ナノ構造エレクトロニクス研究室では、半導体や原子膜材料などを材料としたナノ構造を用いて革新的エレクトロニクス技術を開拓・創造し、それによって社会に貢献する事をビジョンとして掲げ、種々のナノスケール材料の物性、ナノスケールデバイスの特性を理論的、計算科学的に予測し、その知見をもとにエレクトロニクス素子の性能向上のための素子デザインを提案するための教育研究を行っています。

現在推進している研究:
・シリコンや化合物半導体を材料としたナノスケール電界効果型トランジスタの動作予測シミュレーション
・二次元原子膜材料(グラフェン、フォスフォレン等)を用いた電子デバイス、光デバイスの動作予測とデバイスデザイン
・光センサー・太陽電池などの受光素子、LED、レーザー等の発光素子の動作予測・素子設計のための統一的シミュレーション基盤の構築
・ナノスケール電子、光、熱制御デバイスシミュレーションのための基盤理論構築と汎用シミュレータ開発
・ナノスケールデバイス開発のためのAIアルゴリズムの研究
・ナノスケールデバイスシミュレータのコンパクト化とスマート端末への実装
・量子コンピューティングのための新規量子ビット素子設計
・量子コンピューティングアルゴリズムの開発

Research Training

ナノ構造エレクトロニクス研究室では、日々の研究活動、ミーティング、論文作成、学会発表などを通して、専門分野の高度な知識はもちろん、質問・ディスカッション技術、思考系技術(マインドマップ、クリティカルシンキング等)、プログラミング技術、文章作成技術、プレゼンテーション技術、英語力などのスキルを身につけられるための様々な仕組みづくりを実践しています。

卒業研究生として配属した学生に対しては、研究室でこれまで行ってきた研究テーマの流れをそのままあてがうという考え方はしておらず、まず、学生の方自身の興味・関心(学生の方自分自身の内面)を深堀りする事を実践してもらっています。その際、真に自分自身の内側から出てくる興味・関心に基づく、「科学技術研究に結びつくかもしれない何か」を自分自身の中に見出す事を重視しています(そのようなプロセスを課題として設定しています)。ここで、「研究に結びつくかもしれない何か」は、当研究室で行っている研究に関係している必要はありません。そのようなプロセスによる自己発見は個々の学生にとっての大事な「志」の一つとなります。実際の卒業研究では、そこからの更なる自分自身の深堀りを行って頂くと共に、教員との対話の中で、個々が取り組むテーマを見出します。卒業後に大学院進学を志す学生には、進学先でどこの研究室を志望する場合でも、そういった自分自身の内面の深堀りを行った結果としての「自分が本気で研究したいこと」をするための研究室志望である事を重視した指導を行っています