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RCUSSオープンゼミナールのページ
 RCUSSオープンゼミナールについて 開催記録  

次回のご案内

第154回
日 時

内 容

 2011年10月1日(土)14時~17時

① 東日本大震災における被災者支援法制の運用と課題 (14時~16時)
     山崎栄一(大分大学教育福祉科学部准教授)
     田中健一(神戸大学大学院工学研究科博士後期課程)

 東日本大震災は、これまでとは異なる未曾有の超広域かつ複合的な災害であった。このたびの大震災は、全国に被災者が避難していることもあり、被 災地であろうとなかろうと、全国的に被災者の生活再建支援の現実やあり方を考えさせられるきっかけとなっている。単に、自らの地域が被災したときに備える のではなく、いつでも他の地域の被災者を効果的に支援することができるように、平常時から災害時における支援に関する知識を身につけておく必要性がある。
 今回のゼミナールにおいて、被災者の生活再建に関する法制度について概観してもらうことで、そういった知識や問題意識を身につけるきっかけにしていただければ幸甚である。


② 東日本大震災における災害法制の課題       (16時~17時)
   -被災者支援と復興の調和へ向けて-
     金子由芳(神戸大学大学院国際協力研究科教授)

 災害法制は従来、被災者支援法制と復興段階の法制とに分け、別個に論じられてきた。しかし東日本大震災においては、津波災害の特色ともいうべく、復興計画 の策定・実施に長期間を要すること、またその間に、広大な浸水危険地域を対象として経済活動の制限ないし自粛が不可避であることから、その長期にわたって 生計の糧を失う生業被災者の支援が必須の課題となっている。つまり被災者支援と復興との同時平行が求められ、その相互調整が制度設計の課題である。しかる に様々な事情でこの調整は暗礁に乗り上げている。一つは現行制度上、被災者支援は都道府県が、復興は被災市町村が担う分離構造ゆえに、生業被災者の支援が どちらからも取りこぼれる傾向がある。つまり県の被災者支援は復興段階に入るや保健福祉など狭義の生存権保障に特化しつつあり、生業支援は復興過程の経済 活動の制限・自粛に伴う「補償」の問題だとして、市町村任せのマインドが働こう。逆に市町村からすれば、復興計画があろうとなかろうと被災者は生業を流失 したのだから「補償」の問題ではなく、「支援」の問題であるとして県に委ねるマインドが働く。背後には復興財源の問題がある。この・・・
   
場 所  神戸大学工学研究科 C1-301

備 考 オープンゼミナールの参加費は無料です。(事前申し込み不要)
 その後の予定
2011年11月~ <11月(第155回)>
日 時



内 容
2011年 月 日( ):~:  未定


 ①
未定
 ②
未定
場 所 未定


RCUSSオープンゼミナールについて
開催の意図  RCUSSオープンゼミナールは、広く社会に都市安全研究センターの活動を公開することを意図しています。これまで、MURオープンゼミナールとして開催してきましたが、都市安全研究センター全体の協力を得て、RCUSSオープンゼミナールとして継続することとなりました。運営は、安全都市づくり研究分野が担当しています。
開催の形式  オープンゼミナールは、当センターの研究成果や関係する研究者のご発表を、学生や市民の前でゼミのように質疑を行いながら運営するスタイルを目指しています。
開催の日程  原則として、毎月1回、第3土曜日(その前後の土曜の場合もあります。)に開催しています。
参加について  都市安全研究センターの各研究室の在学生のほか、卒業生、自治体の都市・建築・消防関係の職員、コンサルタントのスタッフ、安全・安心に関心を持つ市民等が参加されています。参加費は無料です。興味と時間のある方は遠慮なくご参加下さい。
問い合わせ先
神戸大学都市安全研究センター
神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-6437(事務室 山崎) FAX: 078-803-6394
TEL:078-803-6440(北後)
RCUSSオープンゼミナール開催記録

第153回

日 時

内 容

2011年8月20日(土)14:00~17:00

(司会:神戸大学都市安全研究センター 北後明彦)
 ①
 原子力災害からの避難状況とその課題
   西野智研(神戸大学大学院工学研究科建築学専攻)

 ②
 東日本大震災における地震火災の傾向
   岩見達也(国土交通省国土技術政策総合研究所)

 ③
東日本大震災等における救急活動の課題およびその対策
   久保田勝明(消防庁消防技術政策室)

 ④
 東日本大震災における高層集合住宅の被害とその課題
   村田明子(清水建設技術研究所)

 ⑤
東日本大震災が抱える住宅再建課題
   越山健治(関西大学社会安全学部)

 ⑥
東日本大震災における復興の課題
   室崎益輝(関西学院大学災害復興制度研究所)

場 所    神戸大学 神大会館六甲ホール
  (市バス36系統 神大文理農学部前下車、南へ徒歩5分)


備 考 参加者 67名


第152回

日 時



内 容
2011年7月15日(金)18:30~20:30
(いつもとは時間帯、教室が異なります。
 土曜日には参加できなかった方々の参加もお待ちいたします。)

 ①
東北地方太平洋沖地震津波に関する現地調査報告
   高橋智幸 関西大学社会安全学部教授 

 2011年3月11日,三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生した.こ の地震により引き起こされた津波は太平洋沿岸に来襲し, 死者・行方不明者2万 4千人を超える甚大な被害を与えた.被災地の復興計画や今後の防災計画,さら に他地域における想定津波の見直し等に資するこ とを目的として,合同調査グ ループにより津波災害に関する現地調査を実施した.調査結果から判明した津波 の特徴と今後の津波防災に関する考察を報 告する.

 ②
東日本大震災での仙台市内の宅地被災
  沖村孝 神戸大学名誉教授、(財)建設工学研究所常務理事

 仙台市内の盛土宅地は、1978年の宮城県沖地震でも大きな被災を受けている。 この事例は、宅地が地震により大きな被災を受けた最初の事例で あった。この 被災の復旧のために多くの対策が採られてきたが、今回の地震でも一部に再度被 災を受けた。それ以外の宅地でも、盛土や宅地周辺の自然 斜面の崩壊により被 災が発生した。その概要を紹介するとともに、復旧に必要な行政側や個人の対応 を、阪神・淡路大震災の事例をもとに紹介するとと もに、今後の地震時の宅地 防災の備えについて考える。

場 所 神戸大学 工学研究科 C3-302
備 考 参加者 26名


第151回

日 時 2011年6月25日(土)13:00~17:00
 ①
復興都市計画について-釜石市を事例として-
    神戸大学大学院人間発達環境学科 教授 平山洋介

 震災復興の最大の課題の一つは、住宅・復興である。これに関して、阪神・淡 路まちづくり支援機構、東京大学社会科学研究所の有志メンバーによる 釜石市 調査に参加した。まだ分かっていないことが多いが、調査結果をもとにして、阪 神・淡路大震災での経験との比較をまじえ、住宅・都市復興の実 態と展望につ いて報告した。議論のポイントは、①住宅・都市被害の状況、②復興都市計画の推 移と特徴、③住宅復興政策の展望、等である。

 ②
東日本大震災の地震の概要と津波波高分布について
   神戸大学都市安全研究センター 教授 吉岡祥一

 東北地方太平洋沖地震が発生してから3ヶ月が経過した。ここでは、理学的見 地から、これまでに得られた研究成果に基づいて、なぜ同地震は想定外 の地震 だったのか、震源域で何が起こったのか、また現在何が起こっているのかなど、 同地震の概要について講演する。また、講演者らが行った現地で の津波の波高 分布の調査や解析結果、津波の数値シミュレーション例についても紹介した。

 ③
高所への避難でいのちを守る~現地聞き取り調査からの考察~
   関西大学社会安全学部 准教授 林能成


 東日本大震災による市町村毎の死者・行方不明者率はもっとも高い宮城県女川 町や岩手県陸前高田市などでは10%を越えている。これを阪神・淡路 大震災と比 較すると死亡率最も高かった神戸市東灘区でも0.8%であり、今回の災害がまさに 桁違いの大きさであることがわかる。繰り返し報道され ているように、今回の 震災における死者・行方不明者の多くは津波災害によるものである。地震が起き てから津波が襲来するまでの20~60分間を、 生き延びた人々はいかに有効に活 用したのかを知ることは今後の津波防災対策を考える上で極めて重要なこととな る。このような観点から津波避難につ いての聞き取り調査を行ったので、その 暫定的な結果を報告し「迅速な高所への避難」には何が重要であるかについて考 察した。

 ④
地震動および津波による建築構造物の被害
   神戸大学都市安全研究センター准教授 藤永隆


 東北地方太平洋沖地震での,地震動による構造物の被害,耐震補強された建物 の被害状況調査を行った。東北大学災害制御研究センター(DCRC) で地震記録 が観測された現場を中心に調査した。また,津波による被害を受けた地域におい て,津波による構造物の被害の調査も行った。地震動および 津波による構造物 の被害や得られた知見について報告を行った。

場 所  神戸大学 工学研究科 C1-301
備 考 参加者 35名
 (神戸大学 東日本大震災支援・調査活動報告会(第5回)として、
  神戸大学復興支援プラットフォームとの共催で実施しました。)


第150回

日 時

内 容
2011年5月28日(土)14:00~17:00
 ①
保育所・小学校等における幼児・生徒の津波避難誘導
-事例発生箇所の確認を通じて-
 ピニェイロ・アベウ(神戸大学工学研究科建築学専攻院生)
 ②
津波火災発生状況と消火活動・避難行動調査報告
-岩手県山田町 船越 田の浜地区を事例として-
 池之内裕子(神戸大学国際協力研究科院生)
 ③
福島原子力緊急避難における周辺自治体の対応プロセスについて -地震発生から一次避難まで-
 西野智研(神戸大学工学研究科建築学専攻)
 ④
避難所調査からみた生活復興のための被災地支援の課題
 林 大造(神戸大学都市安全研究センター)
場 所  神戸大学 工学研究科 C1-301
備 考 参加者 28名
(神戸大学 東日本大震災支援・調査活動報告会(第3回)として、神戸大学
 震災復興プラットフォームとの共催で実施しました。)


第149回

日 時

内 容
2011年4月16日(土)14:00~17:00
 ①
被災地の住宅セーフティネットにおける「孤独死」の発生実態とその背景 -阪神・淡路大震災の事例を通して-
 田中正人(株式会社 都市調査計画事務所 代表取締役)

阪神・淡路大震災の復興過程においては,仮設住宅・復興公営住宅あわせて1,000人近い入居者が「孤独死」を遂げたと言われる。ただ注意すべきは,問題の核心は「孤独な死」それ自体にあるのではないという点である。「孤独死」に至る以前の,誰からもアテンションを向けられない,よってその死を認める者もいない社会的に孤立した「孤独な生」,そこにこそ目を向ける必要がある。
 主要な論点は次の5つ。(1)被災地の復興の進展は,社会的な孤立の果ての「孤独死」を減じてきたか。(2)「孤独死」問題は高齢者問題に収斂するか。(3)「孤独死」は被災地に限った問題ではないと言い切ってよいか。(4)住宅・住環境の質とは無関係か。(5)見守り制度や交流促進プログラムは有効だったのか。
 我々の分析によれば,これらはいずれも支持されない。「孤独死」は復興とともに収束には向かわず,高齢化問題にも回収されない。被災地に固有の発生メカニズムが存在し,そこには仮設住宅や復興住宅の立地・空間特性が介在する。人的な支援には基礎的限界があることを認めざるを得ない。報告では以上の点に触れるとともに,若干の提言についても言及した。
 ②
被災者支援のコミュニケーション―「つぶやき」を受け止めること
  藤室玲治(神戸大学都市安全研究センター 学生ボランティア支援室 コーディネーター)

災害ボランティア(被災者支援)の本質は物資や労力の提供ではなくコ ミュニケーションである。なぜならば、被災して傷ついている人の真の ニーズ は、自分の状況(苦境)を他者に理解してもらうことであるからだ。被災者とボ ランティアがコミュニケーションを取る関係がまずあり、その上 で労力や物資 が提供されることで、被災者の尊厳を損なわずにニーズを満たすことができる。 このことを、阪神・淡路大震災の際のテント村や仮設住宅 でのボランティア活 動、能登半島地震以降の足湯ボランティア活動の実践から報告した。また平時に おける独居高齢者の孤独死予防(復興住宅での喫茶 活動や戸別訪問)や野宿者 支援(訪問活動や居宅移行後の居場所づくり)等においても同様の考え方が重要 であることにも触れた。
場 所 神戸大学 工学研究科 C1-301
備 考 参加者 24名


第148回

日 時

内 容
2011年3月26日(土)14:00~17:00
 ①
住民参加型の花づくり活動による住宅地の防犯性能向上に関する研究
 長井宏祐(神戸大学工学研究科大学院生)
 樋野公宏(神戸大学都市安全研究センター客員准教授、建築研究所)

近年、防犯意識の高まりに伴い、各地で自主防犯団体の結成が相次いで います。しかし、それらの多くは活動者の高齢化・脱退,活動時間の限 界,特 定 の人への負担などの問題を抱えており、それを解決するため、樋野らによる 『見守りフラワーポット大作戦』が実施され、その効果が検証されてきてい ま す。本研究では、さらに地域特性毎の効果検証と、そこでの継続性を提案するため、神戸市内の2地域において『見守りフラワーポット大作戦』を実 施し、ア ンケート調査等を行いました。地域特性の違いによって、企画の効果の違いがあ らわれ、それに応じて継続的手法を提案する必要があること等 の調査・分析の結果を、本オープンゼミナールでは示しました。
 ②
高層集合住宅における住民の交流意識と防災活動に関する研究
    三田博貴(神戸大学工学研究科大学院生)

近年,マンションはますます高層化しており,災害時の「高層難民」と いう新たな問題も指摘され、実際に現在東日本では計画停電の実施によ り、多 くの高層住宅において困難な生活を余儀なくされている事態となっている。本研究は、このような事態となる前に実施したものであるが、阪神・ 淡路大震災等 の経験により、災害時の住民同士による相互扶助が果たす役割は大きく、それに は日頃からのコミュニティ形成が重要な要素であったこと から、高層集合住宅 における「居住階での」住民交流に着目し、それらに影響を与えうる要素とし て、マンションが独自に作成している「行動マニュア ル」に焦点を当てる。そ れらを有するマンションを先進的事例として捉え、まずはその実態を調査し、現 状を把握することを目的とした。そして更に、 それらの活動がマンション内及 び居住階の住民交流に影響を及ぼすか否かを探り、その有効性を検討することを試みた。
場 所  神戸大学 工学研究科 C1-301
備 考 参加者 14名


第147回

日 時

内 容
2011年2月26日(土)14:00~17:00
 ①
水害後の訴訟回避に向けた地域リーダーの対応と役割
-行政と住民をつなぐコミュニケーション・ルールの検討-
 柄谷友香(名城大学都市情報学部准教授)

 水害後,被災者と河川管理者の間で訴訟や対立が起こりやすい.しかし,生活再建を進めながらの訴訟は被災者の負担となり,生活再 建プロセスを左右しうる.本研究では,過去の水害訴訟の判決動向を整理し,住民にとっての水害訴訟の難しさについての考察が示された.また,2006年7月鹿児 島県北部豪雨災害を対象とし,一部 の被災者が河川管理者の瑕疵と責任を追及する中,住民と行政の間を調整する地 域リーダーの対応が円滑な地域再建 をもたらし,その後の協働川まちづくりに 導いたプロセスが示された.さらに,訴訟回避も含めた地域再建に向けた地 域リーダーの役割と,行政・ 住民間の調整役としてのコミュニケーション・ ルールについて示された.

 ②
インドネシア・メラピ火山災害調査報告
 大石哲(神戸大学都市安全研究センター教授)


 インドネシア・ジャワ島中部に位置するメラピ火山(標高2965m)は世界でも有数の活動的な火山であり,記録に残る最も古い噴火は1006 年,16世紀以降は数年から数十年おきに溶岩ドームの成長と崩落が繰り返されてきた(井口,1995).その火山が2010年10月26日に噴火 を再開し,304名の死者(Jakarta Postによる)をだした.亡くなった方の中にはメラピ火山の守人として周囲の尊敬を集めていた長老マリジャン氏もいたことが,周囲の住民の不安を増幅さ せることにもなった.噴火が起こったのは,大石が火山災害後の土砂災害軽減プロジェクトの打合せのために,メラピ火山の近隣にあるジョグジャカルタのガジャマダ大学を来訪中でもあった.そのため,急遽,災害現場を簡単に調査するとともに,関連資料を収集した.本報告ではメラピ火山の噴火形 態,火砕流の流下メカニズム,当時の周囲の状況などについて報告した.
 ③
インドネシアのメラピ山噴火-ジョグジャカルタの復興まちづくり- 緊急報告
 塩崎賢明(神戸大学大学院工学研究科建築学専攻教授)

  塩崎先生は、これまで地元のガジャマダ大学と連携して震災復興のための現地調査をかさねてきました。そこへ昨年10月26日メラピ山の噴火が起 こりました。塩崎先生は、神戸の震災復興研究の第一人者であり、災害と復興のあり方を通じて、人間の生活にとってなにが重要か、行政がなにをすれ ばよいのかを追求しています。このゼミナールでは、現地の近況を含めて、ジョグジャカルタ周辺のまちづくりの話しをしていただきました。

場 所  神戸大学 工学研究科 C1-301
備 考  参加者 23名


第146回

日 時

内 容
2011年1月22日(土)14:00~17:00
 ①
大規模イベントの高密度群集滞留の予見が出来なかった要因対策としての群集流動と警備対策に関する研究
 貝辻正利(神戸大学工学研究科博士課程)

 明石大蔵海岸で開催された明石海峡世紀越えイベント「ジャパン・カウントダウン2001」で、会場と最寄りのJR朝霧駅を結ぶ朝霧歩道橋で雑踏事故寸前の高密度群集滞留が発生した。緊急警備措置の結果雑踏事故は回避されたが、この世紀越えイベントの約7ヶ月後に同じ場所で開催された明石市民夏まつりで歩道橋雑踏事故が発生している。そこで本研究は、世紀越えイベントの開催実態を分析することにより、高密度群集滞留の予見及び高密度群集滞留危機を回避出来なかった要因を明らかにすることを目的とする。
 分析の結果、歩道橋での高密度群集滞留を予見出来なかった要因は、イベント構成主体をはじめ警察、消防、行政が、安全対策に関する各種情報を共有し、開催現場実態に基く会場適正など、警備対策をイベント総合対策と位置付けた検討と危険抽出による危険認識を共有しなかったことが要因である。
 また、歩道橋での高密度群集滞留危機を回避出来なかった要因は、総合安全対策検討欠如等に起因する警備計画の検討不足、警備本部の機能不全及び警察との連携不足の可能性が大きい。しかし、早期に二次導線迂回措置や帰路一方通行を実施しても、歩道橋の目隠しなどの滞留防止措置がなかったため花火打ち上げ時の群集滞留と混雑範囲の拡大は回避出来なかったと推定される。

 ②
関西国際空港の防火対策 -安心の創造のために-
 山本信一(関西空港)

 関西国際空港は、わが国初の本格的24時間空港として、騒音等環境対策を重点的に考慮した、また、最新の技術の結集をした海上空港として、1994年9月4日にオープンしました。
関西国際空港1期島には、511ヘクタールにもおよぶ広大な空港用地に、両翼1,660メートルにわたる旅客ターミナルビル、貨物ターミナルビルを中心に、およそ45棟におよぶ各種空港施設があります。旅客ターミナルビルは、1日の利用旅客者がピーク時8万人に達する大規模かつ最新鋭の都市機能を備えており、また、本土側と連絡橋一本で接続されている24時間空港の特殊性から、開港当時最新鋭の消防防災設備等が随所にわたって設置されており、その適切な運用と相まって高い水準の安全の維持が強く求められています。
しかしながら、いくら最新の消防防災設備等を消防法・建築基準法等で備えてもそれは防火に対して必要条件であり、それだけでは火災を防ぐことはできません。十分条件としてやはりそれを活用する人(空港に勤務する従業員等)の防災行動力の向上が求められます。
 ところで、人間一般に見られる、時間の逓減とともに防災意識の逓減を巷間「防災意識逓減の法則」と呼ぶが、その対極にあるものを考えた時、おのずと「防災意識向上の法則」に思い至ります。ここでは、都市安全の観点から、関西国際空港の防火対策を推進し、実践のなかで見いだした防火防災の法則性について考察が示されました。また、副題に記した現大阪市消防局長岡武男氏の提唱した「安心の創造のために」という新たな理念が、日々の消防防災業務の推進にいかに役立っているかについても言及がありました。
 
場 所  神戸大学 工学研究科 C1-301
備 考 参加者 34名

第145回

日 時 2010年12月18日(土)14:00~16:30
内 容
  


  

四川大地震後の中国防災減災の変化及び国際協力
 顧林生  北京清華都市計画設計研究院公共安全研究所所長
        神戸大学都市安全研究センター客員教授

 四川大地震の復興状況として2年半の復興状況のまとめと残っている課題につ いて報告し、この地震からの教訓に対する中国の国内の評価 状況を 説明しました。
 さらに、四川大地震を教訓にした中国国内防災減災対策の見直しと取り組みに ついて、以下の各項目について状況報告しました。
 *法整備と防災基準の強化:
    地震防災法、消防法などの修正
 *計画:
    全国総合防災十二次五ヵ年計画
    北京十二次五ヵ年計画作成の
    基本方針と重点プロジェクト
    全国都市計画における新たな取り組み
     (避難場所計画、都市計画編集細則の 見直し、
      都市公共安全計画の試験的な作成)
    地震後の二次災害防止計画など
 *緊急救援体制づくり:
    軍隊、公安、消防などの緊急救援隊
 *地震重点観測地域の取り組み:
    観測強化、地震応急マニュアル化など
 *全国緊急救援物資基地の整備:
    民政部、地方政府などの取り組み
 *安全なコミュニティーづくり:
    全国学校の耐震補強、総合減災社区づくりなど
 *国民防災減災の取り組み:
    防災減少ディ、防災訓練
    市民防災教育センター づくりなど
 また、中国の国際協力活動としてAPECで取り組んでいる災害リスク軽減と復 興チェックリスクの作成活動について、紹介しました。

場 所  神戸大学 工学研究科 C1-301
備 考  参加者 28名

第144回

日 時

内 容
2010年11月20日(土)14:00~17:00
呼び寄せが多い築30年のふるさと、安心して暮らせる大規模団地
 村上和生(東京都板橋区中台 サンシティ管理組合)
祭りが盛んな土地柄をふまえた団結力の高い自治会による自主防災活動
 後藤和弘(明石市川崎町 ファミールハイツ明石自治会)
災害時要援護者情報の把握と平常時・非常時支援の地域での実践
 安部俊一(横須賀市平成町 ソフィアステイシア自治会)
マンションコミュニティ支援のためのサポートシステムの開発
 村田明子(清水建設 技術研究所高度空間技術センター)
パネルディスカッション
 司会:北後明彦(神戸大学都市安全研究センター)

集合住宅における日常の交流から地震・火災等緊急時の相互支援
 集合住宅の警報設備や避難設備は、近隣居住者相互の協力を前提として設置さ れていると思われますが、居住者の高齢化・住戸の小世帯化に加えて、 居住者 相互の関係が希薄な現在の集合住宅では相互協力は期待できない状態と考えら れ、緊急時の警報設備や避難設備の運用に課題があると言えます。
 そのため、都市の集合住宅では、日常の交流から地震・火災等緊急時の相互支 援が可能となるような「コミュニティ(居住者の緊急時相互支援に関す る共通 認識とそれを育むための日常のつながり)」構築が必要と考えられます。
 こうした考え方に基づいて、清水建設・大阪大学・神戸大学・つなぐネットコ ミュニケーションズは、国土交通省先導技術開発助成事業として、マン ション のコミュニティ構築を支援するためのサポートシステムの開発に取り組んでいます。
 今回のオープンゼミでは、まず、コミュニティ構築や防災対策・相互支援に関 して、独自の取り組みを行っている管理組合・自治会の事例をご紹介い ただ き、次に、清水建設・大阪大学・神戸大学・つなぐネットコミュニケーションズ が取り組んでいる本プロジェクトの概要を紹介しました。その上で、
(1)参加者が、講演者らのプロジェクトや取り組み事例を学ぶ機会とする
(2)講演者が、お互いの取り組み事例や対策を学ぶ機会とする
(3)主催者が、コミュニティ構築サポートシステムに関するアイデア・ご意見 を収集する
ことを目的としました。
場 所  神戸大学 工学研究科 C1-301
備 考 参加者 38名


第143回

日 時

内 容
2010年10月30日(土)14:00~17:00
 ①

1596年慶長伏見地震による須磨寺・兵庫の被害
 都司嘉宣(東京大学地震研究所准教授)

阪神・淡路大震災の399年前、1596年9月5日に発生したM7.5
の慶長伏見桃山地震は、京都から淡路島までの範囲に大きな被害
をもたらし た。この範囲は、阪神・淡路大震災の被害地域を含み、
同地域でも重大な被害があったことが、古文書(李朝朝鮮の国史の
証言、須磨寺の僧の証言な ど)で明らかにされている。このほか
の歴史的な地震とその被害を考察すると、近畿地方で発生する地震
のパターンとして50年程度の静穏期のあと 30年~40年程度の内陸
地震が活発な時期をへて南海地震が発生し、その後10年程度の内陸
地震が活発な時期をへて再び50年程度の静穏期とな る、つまり、
約100年程度の周期で現象が繰り返されていることに留意する必要
があることが強調された。また、地震のタイプにより同じ大阪湾
周辺であっても被害の出方が異なること、過去の地震時とは違った
状況、例えば埋め立てなどによる影響などを考えた被害予測による
対策を行っておくこと が重要との指摘があった。
 
佐用水害からの教訓・・・減災の視点から水害対策を考える
 室崎益輝(関西学院大学教授、神戸大学都市安全研究センター特別研究員)

この災害からの教訓として、地域防災計画の限界と欠陥、小規模
自治体の対応力の限界、過去の経験にとらわれた思いこみ、集落
を含む組織間の連携の 不十分さ、防災装備などの維持管理の杜撰
さ、避難勧告当の発令基準の曖昧さ等がある。また、同じ深さの水
であっても早い流れのある水の危険性につ いて認識する必要がある
こと、災害などの危急時には人間はミスを犯すこともあるが、ミス
を犯しにくいシステム、環境としていく必要があること等が 示され
た。今後の対策としては、勧告の信頼性を高めること、ハイテクを
用いた早期行動の促進、コミュニティをつなぐ新しいシステム、
勧告による避 難先での環境改善、及び、災害予防の方向性をとる
こと等、減災の視点から考えることが重要との指摘があった。
場 所 神戸大学 都市安全研究センター 2階会議室
備 考
参加人数 22名

第142回

日 時 2010年9月25日(土)14:00~17:00
内 容
 ①




巨大災害時の課題抽出に向けた取組み
 奥村与志弘(人と防災未来センター主任研究員)


 東南海・南海地震は、千人を越える犠牲が複数の府県で生じるという過去にほとんど経験がないスーパー広域災害です。そのため、府県などの防災関係組織が個別に対応策を検討していては解決できない問題がたくさんあります。
 そこで本研究では、「被災地域の広域性と関係組織の多元性」の視点から災害対応課題を明らかにすることによって、関係組織間で統一された被災イメージを形成したいと考えています。
 具体的には、民間企業を含む多くの関係者の協力の下、災害対応上の課題抽出を行ってきました。その結果、大規模沿岸火災が同時多発した場合には、消火活動さえできない地域が発生するかもしれないということ等、同災害特有の課題が分かりつつあります。



   迅速なコミュニティ・生活回復と復興マネジメントの拠点としての仮設市街地-大地震に備えた日常のオープンスペースの非日常の場としての計画づくり
  濱田甚三郎(首都圏総合計画研究所代表取締役)

 「仮設市街地」とは耳慣れない用語だが、被災地が復旧・復興に向かう局面で形づくられる“仮”のまち 並みらしいことは想像できる。しかし、ここで言う「仮設市街地」とは、被災後の混乱のなかで形成される応急的・自然発生的な仮のまち並みとは一線を画し、「意識的、計画的につくる必然的なもの」、「被災市街地の復興基地としての役割を担う復興支援システム」を意味する。
 この用語は、阪神・淡路大震災後に仮設住宅の多くが郊外につくられ、被災地コミュニティが本来拠って立つ市街地と分断されたことでさまざまな問 題が派生したことを受け、災害復旧・復興に関わる専門家・研究者の間から生まれたという。その2年後、「仮設市街地」の概念は、東京都の都市復興マニュアルに登場。さらに平成15年に改訂された震災復興マニュアルで「時限的市街地」という類語となって広がりをみせつつある。「仮設市街地」の用語を生んだ災害復興の実務や研究、計画・提案を行うグループ「仮設市街地研究会(代表 濱田甚三郎)」は、これを東京モデルの全国標準・災害復興支援システムにまで推し進め ることを目指している。
 では、復興支援システムとしての「仮設市街地」とはなにか。ひと言で言えばそれは、被災地内、または近傍で「元の住宅、元のまちをベースに人と 人のつながりを大事にしながら生活再建を図るところ」、すなわち「被災者主体の復興基盤」だという。そうした「仮設市街地」環境は、災害が起こってからつくれるものではない。とくに都市部においては、「仮設市街地」内に、被災住民の仮設住宅をはじめ“市街”を形成する多様な仮施設(浴場、保育所、集会所、 行
政施 設、学校、医療・保健・福祉施設、商工業施設など)の土地確保ができるのかが、最大の課題となることは明らかだ。
 災害が起こる前、すなわち事前(平時)の防災まちづくりにおいて、自助・共助そして公助の連携による復興計画や制度整備、コミュニティ合意づく りが図られなければ、「仮設市街地」はまさに“仮説”となる。いっぽう、それら前提への取り組みそのものが都市部では困難な課題でもあるのだ。本講演では、「仮設市街地」概念の啓発を通じて都市防災の難問の存在を明らかにし、議論と判断、そして行動を促すことを目指す。

場 所 神戸大学工学部 (C1-301)
備 考 参加者:23名


第141回

日 時 2010年7月24日(土)14:00~17:00
内 容
 ①




地盤の塩害問題とその解決策の模索
 飯塚敦(神戸大学都市安全研究センター教授)


 タイ東北部では、農地化のための森林伐採によって気圏-地圏間の水循環に狂いが生じ、塩分を含んだ地下水位の上昇と地表面への塩の析出を引き起こしている。さらには、低下した農業生産を補おうと、地下深部の高塩分濃度地下水を引き上げ、天日乾燥による製塩を副業とするようになった。しかし製塩で不要となった高濃度塩水を灌漑施設に排出するため、塩害を倍加させるばかりでなく、地下水汲み上げに伴う地盤変状まで生じている。このタイ東北部の塩害地をフィールドに、地盤力学を地球環境問題の解決に役立たせる試みを続けている。


   日本型まちづくりへの転換-密集市街地の安全化のあり方
 青木仁(東京電力株式会社技術開発研究所主席研究員)

 従来、密集市街地を再開発し、広い道路と立派な住宅・ビルを造ることが建築・都市計画の目標だった。しかし、環境制約が強まる今、旧い発想のまま で良いのか? 道路拡幅が必ずしも防災性向上に繋がらず、快適な都市環境を破壊してきた事実を論証し、ピンポイントの改修による脱クルマ型・人間 的な街の再生を提唱する青木仁氏から、都市に暮らし、都市で働き、自らの住宅やビルに投資するすべての個人や企業、さらには近年その存在感を増してきているNPO等が、主人公として主体的に取り組んでゆく必要性を説いていただき、密集市街地の安全化のあり方を議論しました。
<参考>
http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-2408-1.htm

場 所 神戸大学工学部 (C1-301)
備 考 参加者:26名

第140回

日 時 2010年6月26日(土)14:00~17:00
内 容
 ①




光を使って安全・安心な労働・生活・都市空間を創造するプロジェクト
 芥川真一(神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻教授)

 計測した情報を、その場所で可視化する装置群を開発することによって、これまでには存在しなかった新しいモニタリングシステムを構築し、安全・安心で楽しい労働・生活・都市空間の実現をめざす試みについて紹介していただきました。

   Recent Topics on Urban Disaster Management(最近の都市災害マネジメン
トの課題)
 Dr. Fouad Bendimerad (フォアド・ベンドミラッド、国際大都市地震防災機構EMI会長、都市安全研究センター客員教授)

 世界の都市における地震災害軽減の研究を継続する中で、国際機関等とのネットワークから得られた都市災害マネジメントの最近の状況について、解説していただきました。


   都市災害軽減の取組み
 田中泰雄(神戸大学都市安全研究センター教授)

 都市災害において、現在では未だ、学術研究・技術の成果と実際の災害現場での対応能力にギャップがあります。それを埋めていく取り組みが防災と減災、ひいては人々の命を守ることにつながります。このオープンゼミナールでは、都市安全研究センターで2009年度から取り組んでいる連携融合事業「都市災害軽減のための国際教育・支援システムの構築」について報告しました。

   青海省地震、被災地からの報告
 吉椿雅道(CODE海外災害援助市民センタースタッフ)
 吉椿さんは四川大地震以来、四川省を拠点に救援・復興活動に従事してこられ、その活動は2008年6月オープンゼミナールでも報告していただいています。今年(2010年)4月14日に中国青海省玉樹チベット自治州においてM7.1の大地震が発生しました。死者2698人(5月31日現在)を数えるこの地震の被災地に入った吉椿さんに、被災者によりそった独自の視点から、被災地の現状を報告していただきました。


場 所 神戸大学工学部 (C1-301)
備 考 参加者:30名


第139回

日 時 2010年5月22日(土)14:00~17:00
内 容
  ①
















  ②

ジャワ島中部地震による震災障がい者とCBR(地域に根差したリハビリテーション)を通した生活再建支援
  阪本真由美(人と防災未来センター研究員)

 2005年にはパキスタンで地震災害、2006年にはインドネシアで地震災害、2010年にはハイチで地震災害というように、近年、開発途上国で地震災害が相次いで起こっています。開発途上国では、土着の工法で建てられた耐震性が低い建築物が多数あり、地震が起こるとそれらの建築の下敷きとなり多数の人が受傷します。これら受傷者の多くは、十分な医療措置を受けることができず、また、社会福祉体制が整っていないことから、障がいを負っても何ら支援も受けられない状況にあります。本ゼミナールでは、2006年5月27日にインドネシアで発生したジャワ島中部地震災害により震災障がい者となった人々の生活状況を紹介するとともに、従来から地域で展開されてきた「地域に根ざしたリハビリテーション(CBR)」を活用した、震災障がい者の生活再建支援の取り組みを紹介していただきました。


残された・・・震災障害者
  室崎益輝(関西学院大学教授、神戸大学名誉教授、
  神戸大学都市安全研究センター特別研究員)

 阪神・淡路大震災がもたらした数多くの被害の中で、次の災害に向けてその軽減のための方策が講じられたものが少なくない中で、見落とされ対応が放置されてきた被害のひとつとして「震災障害」がある。震災障害は、四川やハイチでも大きな問題となっており、震災障害者をなくすための方策の在り方が問われている。どうすれば、震災障害者の問題を解決できるかを、阪神・淡路大震災での実態を踏まえて議論しました。

場 所 神戸大学工学部 (C1-301)
備 考 参加者:52名

第138回

日 時 2010年4月17日(土)14:00~17:30
内 容 ① 高齢者等災害時要援護者の避難から住宅再建にわたる住環境支援に関する考察
  ~新潟県中越地震の再建事例調査と福祉避難所に関する研究を中心に~

 石川永子(人と防災未来センター主任研究員)

 現在全国的にすすめられている災害時要援護者の避難プラン、今後の災害時の要 援護者の避難生活環境、避難所指定などについて、能登半島地震や中越沖地震福祉避難所の事例をふまえ、高齢者・障がい者の平常時からの必要なすまいかたの配慮も視野に入れた考え方の紹介がありました。また、避難から住宅再建にフェーズが移ることを念頭に、新潟県中越地震後の地方都市・中山間地域における地域分散型、市街地集約型の住宅再建支援を例に、被災者の生活再建と地域全体の計画の両方から、住環境支援のあり方に関する研究を紹介していただきました。


② 価値創成モデルで分析した防災教育におけるステークホルダーの協働の流れ
~インドネシアの防災教育コンソーシアムのケース~

  杉本めぐみ(東京大学地震研究所特任研究員)

 2004年のインド洋津波後に、演者も含め様々なステークホルダーが参加して形成されたインドネシアの防災教育コンソーシアムの形成要因を、元神戸大学上田完次教授による価値創成モデルを用いて長期的かつマクロな視点での分析が紹介されました。これにより広範囲で持続的でより良い内容の支援を行うこと、さらに、その防災教育活動の支援を通して、長期的に緊急救援援助に役立つプラットフォームの形成の発展可能性について言及がありました。


③ 2009年のフィリピンにおける台風災害調査報告

   大石哲(神戸大学都市安全研究センター教授)

 2009年8月から10月にかけて3つの台風がフィリピンを襲って、ルソン島を中心に多くの人命が奪われました。土木学会では、水工学委員会から調査団の派遣を決め、神戸大学都市安全研究センター大石教授が団長に指名され,11月までは国内において種々の情報収集を行い、11月29日~12月4日に現地調査を実施 いたしました。当ゼミナールでは、現地調査をもとにした災害の水文・気象学的側面、被災者の当日の様子と事後のインタビューなどについて報告しました。


場 所 神戸大学工学部 (C1-301)
備 考 参加者:46名


第137回

日 時 2010年3月20日(土)14:00~17:00
内 容 ①密集市街地における防災性能評価に関する研究
 -阪神・淡路大震災時の神戸市長田区周辺地域
  における延焼リスク評価を通して-
  黒田良(神戸大学大学院工学研究科建築学専攻)

 地震後の火災の場合、建物があちらこちらで倒壊した状態での市街地火災になるので、倒壊する確率を別途計算して、倒壊した建物は、内部空間が押し潰された建物部分と、内部空間が保持された建物部分のそれぞれの火災性状を計算しました。火災は、気象条件など様々な要因によってその状況が大きく変化します。風が強ければ強いほど、延焼しやすくなりますが、地震や火災がどのような風の状況で起きるかは確率的な事象です。そこで、リスクの概念に基づき、出火条件や気象条件等を不確定なパラメータとし、複数回の試行をモンテカルロシミュレーションとして実行することで、最終的な損失期待値、すなわち延焼リスクを求めることにしました。
 実際の火災は、消防隊による消火活動である延焼範囲に局限化されるのですが、ここでは地震の影響で消火活動が困難になることを想定して、周辺に延焼しなくなるまで最大24時間後の焼失棟数を計算します。出火点は1回の計算につき1箇所を評価領域内でランダムに選定します。リスク評価の単位は町目毎とし、ある町目内で出火した火災によって焼失する全建物棟数をその町目の火災リスクとします。モンテカルロシミュレーションの反復回数は、安定した結果が得られるまで繰り返します。このような計算の仕方でリスク評価の計算対象範囲として、約2.8km×2.5kmの長田区46町目、須磨区34町目、計80町目の範囲を選定しました。この範囲には、24,728棟の建物があり、1995年の阪神・淡路大震災では大規模な市街地火災17件が発生しています。その中で一番大きな市街地火災では、1,164棟の建物、約10ヘクタールの範囲が焼失しています。
 ここで示した方法で、日本各地の密集市街地の延焼リスクを計算すると、それらの地域は阪神・淡路大震災が発生する前の神戸市長田区周辺の市街地と比べて、延焼しやすいかどうかがわかり、単に数量的な予測結果に比べて一般の人々にはイメージがしやすいものとなります。地域の人々によるまちづくりによってこれらの密集市街地の安全化をはかろうとする際に、個々の建物の構造を燃えにくいものとしたり、空き地を設けた場合に、この方法を適用すれば、どの程度、延焼しにくくなるかわかるので、この方法は、密集市街地の安全化の検討支援ツールとして活用できます。

②災害緊急時の医療配置
  飯塚敦(神戸大学都市安全研究センター教授

 地震、津波、集中豪雨などの自然災害の脅威は一向に衰えを知らない。災害に対する考え方の根幹は「人的被害の最小化」である。なかでもDMAT(DisasterMedical Assistance Team、災害派遣医療チーム)は、人的被害最小化に大きく貢献するものであり、災害発生直後 72時間以内のDMATの対応はとりわけ重要である。しかし、このような人の命を守るための医療資源は無限ではない。災害時には、有限な医療資源を効果的に活用するための適切な意思決定が求められる。人的被害最小化に効果的な意思決定を行うためのシステム設計を、工学,医学,理学,情報学の分野の連携で行うことが重要となる。ここでは、その出発点として、いつ、どの被災地にどれだけのDMATを派遣するべきかという意思決定を行う際の判断材料となるような人的被害最小化問題を考える。医療資源(DMAT)の数には制限がある。黄金の72時間以内にDMATを適切に派遣したいが、どこにどれだけの被災者がどのような状態でいるのか、このような情報は災害初期には信頼性が高くはない。しかし時間の経過を経ないと、その情報の信頼性は向上しない。このようなせめぎあいから最適解を見出さねばならない。ここでは、簡単な例題を設定し、このような問題へのアプローチを紹介しました。


場 所 神戸大学工学部 (C1-301)
備 考 参加者:22名


第136回

日 時 2010年2月20日(土)14:00~17:00
内 容 ①南海トラフで発生する海溝型巨大地震について
  吉岡祥一(神戸大学都市安全研究センター教授)

 今世紀前半にも駿河~南海トラフで発生することが懸念されている海溝型巨大地震である東海・東南海・南海地震がもたらす都市災害は計りしれません。本ゼミナールでは、多方面からのアプローチによって明らかになってきた過去の東海・東南海・南海地震を紹介し、今後の対策のあり方について議論しました。

②住宅の耐震化に関する助成額検討手法
  廣井 悠(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻助教)

 木造住宅の耐震化を最重要課題としてとらえ、住民の意思決定構造を考慮した助成額の検討、不確実性を考慮した評価手法、経済的効率のみならず被害量の最小化も視野に入れた多目的最適化への展開をふまえた助成制度について、発表していただきました。

場 所 神戸大学工学部 (C1-301)
備 考 参加者:19名


第135回
日 時 2010年1月23日(土)14:00~15:30
内 容 活断層と地震と減災
 宮田隆夫(神戸大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻教授)


 このゼミナールでは、おもに活断層のくせや、「オン・フォールト(断層上)」と「オフ・フォールト(断層外)」における地震時の地盤の動き・被害、断層のすべる方向と強いS波の作用する方向等について説明していただき、更に、活断層上の建物の工夫例を紹介していただきました。

場 所 神戸大学工学部 (C1-301
備 考 参加者:14名


第134回
日 時 2009年12月19日(土)14:00~17:00
内 容 佐用町における水害調査報告会

① 平成21年台風9号による地盤災害調査

   澁谷 啓(神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻 教授)

 平成16年の台風による1196箇所の風倒木被害箇所が素因となり、今回の台風が誘因となって今回の災害が大きくなってしまったとの指摘があり、これを局所的な対策工で復旧するとその周りに被害が再度起きることになるので、排水を考慮した復旧をより広い範囲で行う、また、その他の場所も流域管理を行うといったパラダイムシフト的なことまで考える必要があるとの提言があった。
 また、これまでに想定していた雨量を遙かに超える事態に対しては、越流した場合についての対策を考えざるを得なく、越流しても破堤しにくくして水流をコントロールする、あるいは、避難などのソフト対策を含めて考えていく必要があるとの指摘があった。

② 兵庫県佐用町河川災害について
   藤田一郎(神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻 教授)

 現場の映像を記録することが、水流の動態把握などの研究を進める上で重要であるばかりでなく、一般の人々の洪水への認識、対処方法のイメージ作りに役立つとの指摘があった。
 今回の調査のまとめとして、①避難対応が生死を分けたこと(避難所の避難するのが必ずしもベストではない、行政からの情報には限界がある、等)、②防災マップの見直しが必要なこと(災害は多様なことをふまえる必要があり、災害に見合った避難方法の検討が必要)、一般住民の意識としては、インフラ整備を望む声が依然として高いことを指摘した。

消防職員を取り巻く火災環境について
   若月 薫(総務省消防庁消防研究センター火災災害調査官)

 消防職員がどのような火災環境で活動に取り組んでいるのか、火災の進展、燃焼ガスの毒性、及び、職員が着用している防火服についてについて、お話ししていただきました。

場 所 神戸大学工学部 (C1-301)
備 考 参加者:27名

第133回
日 時 2009年11月21日(土)14:00~17:00
内 容 ① ニューオリンズの住宅再建はどこまで進んだか
   -ハリケーン・カトリーナ災害4年目の実態-

     近藤民代(神戸大学工学研究科建築学専攻准教授)

 米国ハリケーン・カトリーナ災害の被災地ニューオリンズ市では、ハリケーン上陸から丸4年が経過しました。当ゼミナールでは、ハリケーン・カトリーナ災害後の都市全体の復興状況と行政による住宅再建支援のプログラムについて概説し、2009年9月に現地で行った住宅再建調査に基づいて、住宅再建の実態と課題について報告していただきました。

② 地域主導・民主導による災害復興のあり方
     青田良介(ひょうご震災記念21世紀研究機構)

 被災地の復興を実現するにあたっての主役は被災者及び被災地にある。国よりも県や市町村といった地方自治体の方が、地元の民意を反映し地域に合った復興施策を講じやすい。さらに、災害復興の担い手は行政だけとは限らない。地域主導、民主導による復興を推進する意義、復興を効果的に実践するための方策等について解説していただきました。

場 所 神戸大学工学部 (C3-302)
備 考 参加者:21名


第132回
日 時 2009年10月24日(土)14:00~17:00
内 容 ① 人間工学的視点に基づく住宅の防犯性に関する研究
     吉田健(積水ハウス 住生活研究所)
 住宅における防犯では、破壊・侵入などの犯罪行為をいかに「やり
にくくするか」が設計上の一つの課題となりますが、これは、一般に
人間工学研究が目指す「使いやすさ(やりやすさ)」の裏返しにあた
ります。「やりやすさ」と「やりにくさ」は表裏一体の関係であるこ
とから、人間工学の考え方や手法が防犯に応用できる可能性もありま
す。このゼミナールでは、このような視点に基づく防犯性に着目した
具体的取り組みについて紹介していただきました。

② 安全マップから防犯まちづくりへ
     樋野公宏(独立行政法人建築研究所 主任研究員)
 住民参加による防犯まちづくりの契機になると言われているのが、
小学校単位での「地域安全マップ」の作成です。「地域安全マップ」
は、子どもの防犯教育を目的として作成されるものが多く、「まち
づくり」への活用となると積極的に行われているとは言えません。
一方、「まちづくり」の現場においては、防災、交通、バリアフリ
ー、環境などの分野で、地図を使った住民参加の取り組みがおこな
われております。これらの取り組みと同様に、「地域安全マップ」
についてもその成果を地域で共有し、各種計画に反映させることで
「まちづくり」に結びつけることが可能でしょう。まちづくり教育
やまちづくりへの活用という目的が加わることで、より有意義な活
動になることが望まれます。地域で共有された課題を、「防犯まち
づくり計画」に反映する道筋を用意することで、防犯意識の向上の
みならず、地域環境の改善にまで繋げられます。オープンゼミナー
ルでは、このような考え方とその具体的な活動事例について紹介し
ていただきました。

場 所 神戸大学工学部 (C1-301)
備 考 参加者:19名


第131回
日 時 2009年9月19日(土)14:00~17:00
内 容 ① 都市域大地震火災時の住民避難性状の推定
   に関する研究-ポテンシャル法に基づく地震
   火災時の避難シミュレーションモデルの開発-
     西野智研
    (京都大学工学研究科都市環境工学専攻院生)
 都市域を直撃する巨大地震時には,同時に複数の延焼火災が発生し,多くの住民が都市全域の規模で避難行動を開始する事態が予想されます.地震火災の危険性から住民の安全を確保するためには,事前に有効な避難安全対策を講じておく必要がありますが,その有効性評価のためには,地震火災時の住民避難性状を合理的に予測可能な手法の開発が不可欠です.これまでに開発してきた住民避難性状の予測手法、および今後の研究の展開について話していただきました。

② あなたの知らないワクチンの世界
   ~日本はアジアのガラパゴス~
     大路剛(神戸大学都市安全研究センター助教)

 日本の予防接種は西ヨーロッパと北米に10年、アジア、南米諸国に比べて5年程度は遅れています。アジアのガラパゴス、日本の子供達に手を差し伸べてくれる人はいないのでしょうか。伝染病とワクチンについて話題提供、問題提起をしました。


場 所 神戸大学工学部 C1-301


備 考
参加数:17名


第130回
日 時 2009年8月8日(土)14:00~17:00
内 容 ① 大型イベント現場に学ぶ安全対策
     貝辻正利
  ((株)セーフティ・ナビ代表取締役、工学研究科博士課程)

 明石花火大会など大型イベント時の事故を防ぐには、そのような事故にいたるまでのヒヤリハット事例を分析し、その教訓を反映した安全対策を、イベントの企画当初から会場計画として立案することが重要です。これまで多くの大型イベントの安全対策を担当してきた経験をもとに解説しました。


② 可燃性断熱材が急激な延焼拡大の要因となった火災
     上山繁(神戸市消防局予防部予防課)

 神戸で6月1日に発生した製粉工場火災(消防隊員1名殉職)では、可燃性断熱材が急激な延焼拡大の要因となりました。芯材に可燃性断熱材のウレタン、その両側に鋼板を貼ったサンドイッチパネルという建材が、この工場の内部の間仕切壁や天井材として使われていました。出火した小麦焙煎機からどのようにして急激な延焼拡大となっていったのか解説していただきました。

場 所 神戸大学工学部 C1-301


備 考
参加数:30名


第129回
日 時 2009年7月18日(土)14:00~17:00
内 容 ①  密集市街地における延焼リスクと住民意向を考慮した
   街区環境のあり方に関す る研究-豊中市庄内地域に
   おけるまちづくり計画策定過程を通じて-
     田中悠介(工学研究科建築学専攻院生) 

 本研究では、大阪府豊中市庄内地域のある自治会で行われている「まちづくり専門部会」に研究室から参加し、住民意向の把握のため地域の特性、現状のまちの評価、これからのまちづくりに対する意向についてアンケート調査し、住民の考える地区の問題として、老朽建物の整備と車両通行可能な道路の整備が挙げられ、建物更新については戸建住宅、もしくは低層賃貸住宅による更新意向が強いということを明らかとした。続いて、上記のアンケート調査によって挙げられた住民意向による「まちの将来像」を反映した仮想市街地について、延焼シミュレーションを用いた延焼リスク評価を行い、現在の市街地における延焼リスク評価との比較を行っている。その結果、建物構造を木造から準耐火造に変更することにより、延焼リスク評価で約40~50%の低減がみられ、また、地域の特性として挙げられる「行き止まり道路」の解消を行った結果は、延焼リスク評価で約10~20%の低減がみられた。一方、今後同地域では現状と同じ更新傾向が続くと仮定して戸建住宅戸数が増加していくものと考え、15年後の仮想市街地の延焼リスク評価を行うと、建て詰まりが増加するため延焼リスク評価は悪化することを示した。

② 減災政策論入門
:巨大災害リスクのガバナンスと市場経済
     永松伸吾(人と防災未来センター研究副主幹)
 永松伸吾氏は、専任研究員として人と防災未来センターに在籍された2001年度~2006年度の研究成果を中心として、著書『減災政策論入門:巨大災害リスクのガバナンスと市場経済』(弘文堂)をまとめられ、2009年6月13日、日本公共政策学会から日本公共政策学会著作賞を授与されました。内容は、序:防災対策から減災政策へ、第1章 減災政策の基本的視点、第2章 災害と経済システム、第3章 地域防災、第4章 巨大災害に向けたガバナンスの課題、からなります。本講演ではその中心的な論点について紹介していただきました。

場 所 神戸大学工学部 C2-101(1階です。)


備 考
参加数:35名


第128回
日 時 2009年6月13日(土)14:00~17:00
内 容 ①  イタリア・ラクイラ地震緊急調査報告
    上西幸司(神戸大学都市安全研究センター准教授)

 2009年4月6日にイタリア中部のアブルッツォ州で発生した地震に際し、先進国に住む現地の人々はどのように対応したのでしょうか。本報告では、4月16日から19 日にかけ、主として建物や地盤の被害状況に関して行った緊急調査について、現地で撮影した写真と被災前のグーグル・ストリートビュー画像を交えて報告した。

②  住宅用火災警報器の普及実態調査(仮題)  
   -神戸市内におけるアンケート及びヒアリングを通じて-  
     秋元康男(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)


 平成18年6月に消防法が一部改正され、住宅用火災警報器の設置が義務付けられた。 本調査では、住宅用火災警報器の設置状況と設置普及に係る要因を解明するために、神戸市において住民を対象としたアンケート調査及び、同市消防局等へのヒアリング調査を実施した。 本報告では、上記の調査結果及び、そこから読み解ける今後の設置普及に向けた課題について紹介した。


場 所 神戸大学工学部 C2-101
備 考 参加数:45名


第127回
日 時 2009年4月25日(土)14:00~17:00
内 容
 米国ハリケーン・カトリーナ災害の被災地ニュー
 オリンズ市における住宅再建と復興のかたち
 近藤民代(神戸大学大学院工学研究科建築学専攻)

 災害復興期におけるコミュニティビジネス
 菅磨志保(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター)


場 所 神戸大学工学部 C1-301教室
備 考 参加数:35名


第126回
日 時 2009年3月28日(土)14:00~17:00
内 容 子供の火遊びによる住宅火災の統計と事例調査
  鈴木恵子(総務省消防庁消防技術政策室主任研究官)

マンションコミュニティをベースとした非常時相互支援の可能性-首都圏・京阪神2697世帯アンケート調査結果より-
  村田明子(清水建設技術研究所研究員)

<内容のご紹介>

子供の火遊びによる住宅火災の統計と事例調査


「火遊びしたらあかんで。」「火遊びしたらダメよ。」これまで私たちが子供に対し て幾度となく発してきたその言葉が,火遊びする子供達にはどのように聞こえていたのでしょうか。火遊びをした子供達,いや,火遊びをせずにはいられなかった子供達 が置かれていた状況とは。火災統計と,このオープンゼミが縁となって実施した実態調査から浮かび上がってきた住宅内における火遊びの実態についての報告がありました。

マンションコミュニティをベースとした非常時相互支援の可能性 -首都圏・京阪神2697世帯アンケート調査結果より-


 集合住宅の警報設備や避難設備は、近隣居住者相互の協力体制の存在を前提として設置されていると思われますが、住人の高齢化・小世帯化に加えて、住人相互の関係が希薄な現在の都市集合住宅では協力体制は期待できない状態と考えられ、緊急時の運用に課題があると言えます。 そこで、都市集合住宅において、日常の交流を介して地震・火災等緊急時の相互支援が可能となるような「コミュニティ(住人の緊急時相互支援に関する共通認識とそれを育むための住人の日常のつながり)」構築が求められています。
 国土交通省先導技術開発助成事業で実施しています清水建設・大阪大学・神戸大学の共同研究の一環として、首都圏・京阪神の中高層マンションを対象とした大規模なアンケート調査を実施しました。調査内容は、コミュニティや防災対策の実態、相互支援意識についてです。 今後、アンケートをふまえて、コミュニティ実態やニーズのモデル化を図り、 マンション・コミュニティ支援のためのサポートシステム構築をめざしています。
 オープンゼミでは、アンケート結果をふまえて、マンション住人の日常交流実態 とそれらをふまえた地震・火災等緊急時の相互支援の課題について報告がありました。

場 所 神戸大学工学部 C2-301演習室


備 考

参加数:25名


第125回
日 時 2009年2月28日(土)13:00~14:30
内 容 「防災ニューディール政策」の可能性とその効果
-老朽住宅の耐震改修促進に向けたポリシーミックス-
  紅谷昇平(人と防災未来センター 主任研究員)

<内容>
 世界的な不況に対する景気刺激策として、現在定額給付金やグリーンニューディール等の施策が導入されようとしています。将来の災害リスクを軽減させる住宅等の耐震改修への支出は、経済効果の大きさや即効性の面で有効性が高いため、「防災ニューディール」として今こそ積極的な政策展開が求められます。
 オープンゼミでは、まず国の老朽化住宅数の推計手法の課題や、長屋や共同住宅などの借家対策の必要性についての報告がありました。
 次に、補助金や規制的手法を含めたポリシーミックスによる耐震化促進策についての提案が行われ、最後に景気刺激策としての耐震化促進策の有効性について報告がありました。

場 所 神戸大学工学部 C2-301演習室

備 考

参加者:14人


第124回
日 時 2009年1月31日(土)14:00~16:00
内 容  (1)阪神・淡路大震災を踏まえた
    防災教育プログラムの現状と課題
   林大造(神戸大学都市安全研究センター学術推進研究員)
 (2)既存不適格建築物の耐震補強について
   藤永隆(神戸大学都市安全研究センター准教授)


場 所 神戸大学工学部C2-301教室 

備 考

参加者:12人


第123回
日 時 2008年12月13日(土)14:00~16:00
内 容 第5回四川大地震報告会

中国・四川大地震に対する社会的反応:災害復興への論点
   渥美公秀(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター)


場 所 神戸大学工学部C2-101教室

備 考

 渥美先生は、神戸大学におられたときから、震災ボランティアについてのご研究を行ってこられていますが、今回は、研究者として、どのような位置にたって災害復興に関わっているのかについて、話をしていただきました。

参加者:15人


第122回
日 時 2008年11月29日(土)14:00~17:00
内 容 第1部 14:00~15:00 建築物の防火対策

  小規模建築物の防火対策について
   大西一嘉(神戸大学工学研究科建築学専攻)

第2部 15:00~17:00 第4回四川大地震報告会

  四川の被災地復興について
   大西一嘉(神戸大学工学研究科建築学専攻)
  四川大地震の復興計画につ いて
   顧林生(清華大学都市計画設計研究院)

場 所 神戸大学工学部C2-101教室

備 考

 今回のRCUSSオープンゼミナールは、建物火災対策と四川大地震報告の2部構成で開催しました。
 第1部では、最近の日本におけるグループホーム火災、カラオケ店火災等、小規模建築物における問題に関して、その防火対策の方向性を議論しました。
 第2部は、第4回四川大地震報告会との位置づけで開催しました。神戸大学都市安全研究センターでは、神戸にある研究機関等や神戸大学から四川大地震の 被災地に行った研究者からの報告会を、これまで3回開催してきましたが、第4回では、神戸大学の大西先生、及び、中国の北京にある清華大学都市計画設計研究 員の顧林生先生からそれぞれ復興に関しての報告をしていただく機会を設けることができました。四川大地震の復興計画に関しては、中国の主要な大学の都市計 画部門が、それぞれ担当する地域を分担し、その地域の復興計画の立案の中心的役割を担っているとのことです。今回は、その担当されている先生から直接話を 聞ける機会となりました。

参加者:55人


第121回
日 時 2008年10月25日(土)14:00~
内 容 第3回四川大地震報告会

  四川大地震について
   室崎益輝(関西学院大学教授、神戸大学名誉教授、
          神戸大学都市安全研究センター特別研究員)

場 所 神戸大学工学部C2-101教室

備 考

参加者:30人


第120回
日 時 2008年9月27日(土)14:00~17:00
内 容 防災意識向上のための効果的な応急手当講習方法
   安田康晴(国士舘大学体育学科スポーツ医科学科講師)

アメリカと感染症
   岩田健太郎(神戸大学都市安全研究センター教授)

場 所 神戸大学工学部C2-101教室

備 考

参加者:16人


第119回
日 時 2008年8月9日(土)14:00~ 
内 容 地震時の緊急用水の確保と地震対策について
鍬田泰子(神戸大学工学研究科市民工学専攻准教授)

風土の自然水利で木造都市を火災から守る
環境防災水利の整備と活用
大窪建之(立命館大学理工学部都市システム工学科教授)

場 所 神戸大学工学部C2-101教室

備 考

参加者:30人


 第118回
日 時 2008年7月26日(土)14:00~17:00
内 容 第2回四川大地震報告会

地震発生から50日目の四川(綿陽~安県~北川自治県周辺について)
斉藤雅彦(神戸大学都市安全研究センター助教)

汶川地震による地表断層・地震動・ライフライン被害と復旧
鍬田泰子(神戸大学工学研究科市民工学専攻准教授)

四川大地震による斜面災害-地盤工学会第2次調査団に参加して-
沖村孝((財)建設工学研究所常務理事、神戸大学名誉教授、神戸大学都市安全研究センター特別研究員)

四川大地震による建築物の破壊状況と原因分析
孫玉平(神戸大学工学研究科建築学専攻教授)

中国・四川大地震支援プロジェクトの活動について
王柯(神戸大学国際文化学研究科教授)


地震発生から約2ヶ月後の都江堰市の状況
北後明彦(神戸大学都市安全研究センター教授)

場 所 神戸大学工学部C1-301教室

備 考

参加者:40人


 第117回
日 時 2008年6月28日(土)14:00~17:00
内 容 第1回四川大地震報告会

四川省大地震調査報告
  田中修平(アジア防災センター主任研究員)

四川省大地震の被災地から
  吉椿雅道(CODE海外援助市民センター

四川省大地震での日本企業被災状況とBCP
  田中泰雄(神戸大学都市安全研究センター教授)


什邡 (山村) と都江堰市 (中規模の都市) における被害と復興課題
  塩崎賢明 (神戸大学大学院工学研究科建築学専攻教授)

場 所 神戸大学 百年記念館(神大会館) 六甲ホール


中国・四川大地震の被災地へ調査や支援に入った研究者やNPOによる報告会(都市安全研究センター主催)を、628日、神戸大学六甲ホールで開催し、学生及びNPO・研究・行政機関から約100人を超える人々が参加しました。

 アジア防災センターの田中修平氏は、中国の国内での支援体制はしっかりと行われ、大学の研究室が、行政の職員と一緒になって、復興計画の策定を行っていることなどを紹介し、日本からは心のケアなどに関して支援を行うのが望ましいのではないかとの見解を示されました。CODE海外援助市民センターの吉椿雅道氏は、農村部での被災地を訪問した経験から、信頼関係を築きながら被災者によりそって支援することが重要であることを示しました。都市安全研究センターの田中泰雄教授は、被災地周辺に進出している日系企業の被害は軽微であったが、事業継続の観点から考えると従業員へのケアや事前の防災教育などが課題であると指摘しました。工学研究科の塩崎賢明教授からは、山間部の集落では今後、移転して再建するかどうかが課題となる、都市部のマンション被害では、中国の市場経済化後の新たな所有関係が再建にどのように影響するかが課題となるとの指摘がありました。

 (司会担当: 都市安全研究センター教授 北後明彦)


参加者:100人



 第116回
日 時 2008年5月24日(土)14:00~
内 容 中越地震における避難所と地域組織
  紅谷昇平(人と防災未来センター主任研究員)
大規模災害時の避難所管理・運営に関する研究開発
  森田孝夫(京都工芸繊維大学教授
場 所 神戸大学工学部創造工学スタジオ2

参加者:20人


 第115回
日 時 2008年4月26日(土)14:00~
内 容 社会的要因に着目した住宅火災に関する研究
       鈴木恵子(消防庁消防技術政策室)
地震時の火災と住民対応行動に関する研究
       北後明彦(神戸大学都市安全研究センター)
場 所 神戸大学工学部C1-301教室
この4月から、室崎先生が関学に移られましたので、 4月26日のオープンゼミナールのあと、懇親会を開催し、室崎先生 にも出席していただき関西ご帰還を歓迎しました。また、20年度の火災学会内田奨励賞を鈴木恵子さん、火災学会賞を 北後が受賞することになりましたので、これについても、4月のオープン ゼミナールでの内容に合わせて報告しました。

参加者:50人



 第114回
日 時 2008年3月15日(土)14:00~17:00 
内 容 地震火災時における地域消防力評価手法に関する研究
       芝真里子(当研究室大学院生)
火災リスク評価を用いた密集市街地の火災安全に関する研究
       秋元康男(研究室大学院生)
場 所 神戸大学 工学部 自然科学棟3号館125室(工学部食堂北側)

参加者:20人

 第113回

日 時 2008年2月23日(土)14:00~17:00
内 容 大規模災害時の瓦礫空間からの救助・救命及び訓練施設について
  吉村晶子
   (防災科学技術研究所地震防災フロンティア研究センター(EDM))
災害医療の理論と実践の狭間にあるもの
  中尾博之
   (都市安全研究センターDMAT災害支援特別部門准教授)
場 所 神戸大学都市安全研究センター2階会議室

参加者:20人


 第112回
日 時 2008年1月12日(土)14:00~17:00
内 容 台湾集集大地震と阪神・淡路大震災の復興比較と交流について
 垂水英司(兵庫県建築士会会長、元神戸市住宅局長)

台湾集集地震の復興過程で基金が果たした役割と
今後の住宅再建のあり方
 謝 志誠(財団法人921震災重建基金会執行長、国立台湾大学教授)
場 所 神戸大学瀧川会館(大会議室)

参加者:50人



開催場所のご案内


2010年9月は、 工学部C1-301(3階)で行います。






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