Intergenomics Seminarセミナーと勉強会

第53回インターゲノミクスセミナー
「受精直後に何が起こる? ― ライブイメージングで迫る植物の受精後ダイナミクス―」

講演タイトルと講演者

「受精卵から始まる植物発生のライブイメージング」
植田 美那子 先生(東北大学大学院生命科学研究科)

世話人より

第53回インターゲノミクスセミナーが令和3年3月5日15時10分からZoomを用いたオンライン形式で開催されました。今回のセミナーのテーマは「受精直後に何が起こる? ― ライブイメージングで迫る植物の受精後ダイナミクス―」とし、東北大学大学院生命科学研究科の植田美那子先生に「受精卵から始まる植物発生のライブイメージング」というタイトルでご講演いただきました。受精卵の非対称分裂の過程を、ライブイメージングの系を確立されることで、時系列的かつ視覚的に見せていただきました。受精卵内部でのアクチン繊維の配向や液胞の局在などがダイナミックに変化すること、更にはこの極性化に関わる因子の探索について発表していただきました。参加者も40名を超え、活発な議論が行われました。ライブイメージングで見た不当分裂の様子は、これまでの教科書的な知識で想像していた細胞分裂の様子とかなり違っており、衝撃的でした。また、ライブイメージングや因子探索の手法は大変参考になり、ぜひ研究に取り入れたいと改めて思いました。

講演者からのコメント

植田 先生

この度は、インターゲノミクスセミナーで研究発表の機会を与えていただき、ありがとうございました。分子から生物種まで、あらゆる階層から生命科学を解き明かそうという、非常に意欲的な本会にお誘い頂けて大変光栄です。コロナ下でのオンライン開催、しかも、植物の受精卵のなかで何が起こるかというマニアックな話、ということで、どれだけの方に集まって頂けるか非常に不安でしたが、盛会になったようでホッとしております。ご尽力下さった世話人や先生方に、あらためて感謝申し上げます。また、ご参加下さった皆さまも、さまざまな質問をして下さり、活発な議論ができて、私自身が一番楽しませて頂いたように思います。今回は皆さまと懇親会での交流ができませんでしたが、いずれ現地開催が可能になったあとに再びお誘い頂けるよう、研究を進展させてお待ちしております。本会の益々の発展を、心から祈念させて頂きます。

(世話人:岡田 萌子、藤本 龍、宮路 直実、足助 聡一郎)