栽培植物への進化とインターゲノミクス
動植物の栽培化・家畜化とインターゲノミクス
ヒトは野生動植物集団から栽培化・家畜化して,栽培植物・家畜動物を作出した.その結果,栽培植物・家畜動物は野生動植物とは異なった形態形質が表れた.これはヒトが栽培植物・家畜動物へ進化させたと言え,ヒトの人口増加・安定や文明発展につながり,ヒトゲノムも何らかの変化があったと推察される.現在もヒトが栽培植物や家畜動物が育種による改良を図られており,進化が今も進行中といえる.

人為選抜に関わった遺伝子を同定するモデル
人為選抜は主に栽培化と育種に分けられ,野生種,在来種,改良品種の3つの集団を設定した.色付けした丸は異なる対立遺伝子をそれぞれ示す.中立遺伝子もしくは非選抜遺伝子は人為選抜に伴って多様性が減少する.一方,栽培化遺伝子は野生種と在来種との間の栽培化で,育種による改良遺伝子は在来種と改良品種との間の育種で多様性が激減する.このモデルは多くの栽培植物や家畜動物に適用できると考えられる.選抜遺伝子の同定は重要な農業形質に関わると考えられる.
