Intergenomics Seminarセミナーと勉強会

第12回 インターゲノミクスセミナー

講演タイトルと講演者

「発現プロファイルを利用した葉緑体NAD(P)Hデヒドロゲナーゼ複合体の新規サブユニットの同定」
遠藤 剛 先生(京都大学生命科学研究科)
「カルビン回路の改変が種々の代謝系に及ぼす影響」
田茂井政宏 先生(近畿大学農学部バイオサイエンス学科)

世話人より

今回は、トピックを「光合成」のテーマに絞りお二人の先生方、遠藤先生、田茂井先生にご講演を依頼しました。インターゲノミクスの会では、核ゲノムを中心とした、独自のゲノムをもつ細胞内オルガネラ相互での遺伝子の役割がこれまで活発に議論が行われてきておりました。遠藤先生からは、バイオインフォマティクスの技術を活用した新規遺伝子探索の成功例をご紹介いただいた。このアイディアの応用は、新たな生理現象を見出した時、その分子メカニズム解明に大いに役立つものと思われた。田茂井先生からは、カルビンサイクル酵素の制限因子となる酵素の解明、その能力の強弱を組換え体を作ることにより作成し、それぞれの因子の役割を明らかにされていた。葉緑体酵素が、細胞質をはじめ、他のオルガネラの機能に影響を与える、特にソース・シンク関係の解明は目を見張るものがありました。

(世話人:三宅親弘)