Intergenomics Seminarセミナーと勉強会

勉強会

 勉強会は部局内で生物間相互作用を研究している教員があつまり、ゲノム間相互作用として俯瞰したときの接点や新しい展開について考えるきっかけとすることを目指して平成18年度は6月から1月までに計5回行った。

 第一回(6月8日 農E205)は池田・岩永・宅見・金丸の4名が集まり、金丸が会の趣旨、支援経費、オブリゲーションなどについて考えを述べたあと、30~45分づつ各自の研究テーマの概略を紹介し合い、インターゲノミクス的視点からの共同研究についても意見交換した。

 第二回(8月28日 自1館210)は部局内でインターゲノミクスに関心を持ってもらえそうな若手・中堅教員にも呼びかけ約10名が集まり、中屋敷が糸状菌のトランスポゾンについて吉田が根粒菌と植物のシグナル伝達と遺伝子発現制御についての研究概要を一時間程度づつ紹介し、と、インターゲノミクスの可能性などについても意見交換した。

 第三回(10月5日 RI部門セミナー室)は10名ほどの院生を含む20名弱が参加して、宅見がコムギ核ゲノムの倍数性について、池田が植物病原菌(特にいもち病菌)の感染機構について1時間程度づつ発表し、違った分野の視点からの質問からIG的取り組みは何?といった問いかけも出た。またロゴやHPの作成、対外的なアピール戦略についても意見交換した。

 第四回(11月27日 RI部門セミナー室)は金丸が植物オルガネラ(特に葉緑体)のゲノムと転写・翻訳制御について、岩永がマラリアの生態とシャトルベクターの開発について発表し、アピコプラストをもつマラリアがいかに植物的であるかについても意見が交わされた。

 第五回(1月29日 RI部門セミナー室)は第2回から熱心に参加していた土佐幸雄氏(植物病理学)が「ゲノムの中に刻まれた植物と病原菌の闘いの歴史」のタイトルで、また山崎将紀氏(付属食資源教育研究センター)が「トウモロコシの農業形質に寄与する選抜遺伝子のスクリーニング」のタイトルで話題を提供した。

 平成19年度はさらにその輪を内外に広げつつ、具体的に共同研究や新しい研究アプローチの芽を見いだすべく、よりフォーカスを絞って掘り下げた議論を進めていく予定である。