杉本泰准教授(プロジェクトリーダー)の太陽電池パネル加飾に関するKTH(スウェーデン)との共著論文が公開されました。
2026.06.05
神戸大学大学院工学研究科の杉本泰准教授のグループは、スウェーデン・KTH Royal Institute of Technologyとの共同研究により、シリコンナノ粒子を用いた構造色カラー太陽電池に関する研究成果を Applied Physics Letters に発表しました。
建物一体型太陽電池の普及には、発電性能だけでなく建築物との調和を可能にする意匠性の向上が求められています。しかし、従来のカラー太陽電池では、顔料や色素による光吸収に伴う発電効率の低下や、干渉構造による見る角度で色が変化する問題がありました。
本研究では、高屈折率シリコンナノ粒子が示すMie共鳴を利用し、ナノ粒子をランダムに配置した構造を太陽電池モジュール内に形成することで、鮮やかで角度依存性の小さい構造色を実現しました。さらに、粒子サイズや密度を制御することで青色、緑色、黄色など多様な発色を可能にするとともに、光電流損失を10〜20%以下に抑えることに成功しました。
本技術は、塗布プロセスによる大面積製造が可能であり、発電性能とデザイン性を両立した次世代の建物一体型太陽電池への応用が期待されます。
論文情報
Z. Song, O. Vu, J. Zhou, H. Sugimoto, M. Fujii, L. Berglund, and I. Sychugov,
“Structural coloration for photovoltaics via sub-monolayer disordered Mie resonators”
Applied Physics Letters, 128, 224102 (2026).