創設30周年を迎えた神戸大学大学院国際協力研究科(GSICS)は、グローバルな課題を国際法学、国際関係論、経済学などの学際的アプローチで分析し、実践的な解決策を提案する教育研究機関です。極域協力研究センター(PCRC)は、北極と南極を主な対象として、社会科学と自然科学の異分野共創研究を推進するために、研究科内に2015年に設置されました。
気候変動や海洋生態系の調査、北極海航路の可能性、資源開発への期待など、北極域は世界が注目する21 世紀のフロンティアです。その北極域に最大の領土をもつロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、北極域での国際協力に陰りが見え始めています。その影響は日本にも及んでいます。北極域における科学協力を維持するためには、どのような外交が必要なのでしょうか。
今回の一般公開セミナーには、外務省から竹若北極担当大使を、国立極地研究所からは科学者であり科学外交のフロントランナーである榎本教授を、そして、世界的に著名な北極国際法研究者であるTimo Koivurova教授をお迎えして、参加者のみなさまとともに未来への活路を見い出したいと考えています。