お知らせ


2022年6月28日

欧州議会外交委員会における公聴会「南極ガバナンスの組織的枠組とその将来」

6月14日欧州議会外交委員会の公聴会において、米国ウィルソンセンター上級研究員のEvan Bloom氏が「南極ガバナンスの組織的枠組とその将来」と題して意見を述べました。Bloom氏は、南極外交を検討する上で南極条約協議国会議(ATCM)と南極海洋生物保存委員会(CCAMLR)の動向を統合的に検討する必要性を説きます。南極条約体制の現時点の課題として、気候変動下の南極環境保護、海洋保護区設置を含む漁業管理、環境責任附属書VIの未発効などを挙げつつ、資源問題への対応につきロシアと中国の反対姿勢が状況を難しくしていると分析します。コウテイペンギン保護措置に中国が反対するなど、南極条約体制におけるコンセンサスは益々難しくなっており、ウクライナ状勢もATCMの運営に困難を投げかけていること(ベルリン会合ではウクライナは対面参加、ロシアはオンライン参加、最終報告書採択にロシアが反対など)、そして10月のCCAMLRでは漁獲量さえ合意できない可能性があること、などを指摘しています。Bloom氏の発言全文はこちらからダウンロードできます。


2022年6月24日

北極評議会のゆくえ最新情報:ロシア脱退か、ロシア+BRICS諸国の拡大会議か?

6月17日、2つの興味深いネット記事が発表されました。いずれも北極評議会(AC)の将来のありうべき姿を暗示するものであり、水面下で北極圏7ヶ国とロシアとの間で激しい駆け引きが行われていることを物語っています。1つはブルッキングス研究所研究員へのインタビュー記事で、ロシア抜きで一部のAC作業を再開するとした北極圏7ヶ国の今後の動きが、ロシアのACからの脱退に導く可能性、もう1つはACの高級北極実務者会合議長であるロシアのコルシュノフ大使のシンポジウムでの発言を紹介した記事で、ロシア抜きのACは意味がなく、今後はBRICS諸国などの非北極圏国と共に「北極協力をグローバル化する」方策につき指摘しているものです。この2つの記事を紹介した稲垣博士の分析をご覧下さい。


2022年6月9日

北極圏7ヶ国が、ロシアの参加を要しない北極評議会プロジェクトの一部を再開すると発表

6月8日、ロシアを除く北極圏7ヶ国は北極評議会のプロジェクトを、ロシア抜きで再開すると発表しました。同7ヶ国は、ロシアによるウクライナ侵略直後の3月3日、北極評議会の活動を一時停止すると発表しつつ、同評議会の活動が特に北極先住民族等にとって重要であるとして、活動継続に向けた必要な方策(necessary modalities)について検討するとしていました。今回の声明は、その「方策」の第一段となります。詳しくはこちらの分析記事をご覧下さい。


2022年6月8日

ウクライナ侵略を受けたロシア排除の動きについて、柴田センター長が産経新聞の取材に応じました

ロシアによるウクライナ侵攻に伴い、日本国内の大学等においてもロシア・ロシア人研究者を締め出す動きが出ています。そのような中、PCRCが5月24日に発表したプレスリリース「ウクライナ侵略後の極域科学外交のあり方について ― ロシアとの対話を継続する重要性 ―」を見た産経新聞記者からの取材を受け、柴田センター長が北極域研究におけるロシア排除の現状について語りました。内容は、6月1日ウェブ記事(有料)「研究の世界で進むロシア排除 北極圏や宇宙開発などでは影響も」及び6月2日朝刊紙面「露排除 学術分野で支障も 北極圏研究・宇宙開発に知見」に掲載されています。


2022年5月30日

ロシアとウクライナが同時に南極外交会議に出席:ATCM初日に何が起こったのか?

5月24日にドイツ・ベルリンで第44回南極条約協議国会議が予定どおり対面(オンライン併用)で開催されました。ロシアによるウクライナ侵略からちょうど3ヶ月、両国が対等に意思決定権を有する多国間条約外交会議で議論する希有な機会となりました。日本、米国、英国、中国、インド、フィンランド、スウェーデンなど、ウクライナ危機後のキー・プレイヤーも協議国として参加しています。日本は4年後の2026年に、この会議をホストする予定です。会議の詳細や事実関係はまだ学術的に検証できる段階ではありませんが、ウクライナ代表団長の出身母体である教育科学省HPで公表された情報及び会議主催国であるドイツ外務省HPで公開されたモーガン外務副大臣兼気候問題特使の会議冒頭挨拶文から、柴田センター長が読み解きます。こちらをご覧ください。


2022年5月25日

ウクライナ侵略後の極域科学外交とロシアとの協力に関する記事をNature誌に掲載

神戸大学大学院 国際協力研究科 極域協力研究センター (PCRC) では、ウクライナ侵略後の極域法秩序のあり方について研究しています。この度、米国ハーバード大学と共催した国際ウェビナーの成果として、ウクライナ侵略後においても、ロシア人研究者を含めた北極科学外交に関する対話を継続する必要性を訴えた柴田明穂センター長らの研究グループのCorrespondence記事が、4月28日にNature誌に掲載されました。詳細はResearch at Kobeをご覧ください。


Last updated June 28, 2022

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