コウテイペンギンから考える 新・南極ガバナンス

コウテイペンギンから考える
新・南極ガバナンス

シンポジウムでの講演はオンデマンドで視聴いただけます。
また、開催概要をPCRCのホームページで公開しています。

第3回となる今回のシンポジウムの主役は「コウテイペンギン」です。 気候変動と世界情勢の影響を受けて混迷する南極ガバナンスが、コウテイペンギンの繁殖にまで影響していることを知っていますか? 2年半後の2026年春には、南極ガバナンスの最重要会議、ATCMが日本で開催されます。 今回は、南極でのペンギン調査をはじめ、バイオロギングという手法で海洋動物の生態を解き明かす渡辺佑基教授、国際社会における「法の支配」を外交を通じて実現しようと奔走する外務省の中村和彦審議官のお二人を基調講演者に迎え、コウテイペンギンから将来の南極ガバナンスのあり方を、外交、生物学、国際法学という3つの分野から考えます。

日時
2023年12月2日(土)13:30〜15:30
会場
神戸大学第一キャンパス第五学舎4階プレゼンテーションルーム <MAP>
(現地参加:30名程度)

ZOOMウェビナーでライブ配信あり

共催
神戸大学極域協力研究センター(PCRC)
大学共同研究機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 (NIPR)
言語
日本語
現地参加登録
会場のお席に限りがあります。
ご参加をご希望の方は、 お名前(ふりがな)、ご所属(会社名/学校名等)、役職・学年、ご連絡先E-mailアドレスを添えて、
シンポジウム事務局へメールでお知らせください。  
E-mail: pcrc.symposium[@]gmail.com
登録期限:2023年11月24日(金)17時 ・・・受付を終了しました・・・ 
ウェビナー視聴登録
ZOOM ウェビナー事前登録より、ご登録ください。
登録期限:2023年11月30日(木) 17時・・・終了しました・・・

プログラム

13:30 開会挨拶 野木義史(国立極地研究所・所長) 「開会挨拶」動画
13:35 趣旨説明 木村ひとみ(大妻女子大学・准教授)
13:40 基調講演 (1) 渡辺佑基(総合研究大学院大学・教授)
「ペンギンと気候変動」 「ペンギンと気候変動」動画
14:00 講演 柴田明穂(神戸大学・教授)
「切っても切れない?南極科学とガバナンス」 「切っても切れない?南極科学とガバナンス」動画
14:15 基調講演 (2) 中村和彦(外務省国際法局・審議官)
「南極の環境を取り巻く国際的取組と日本:主に国際法の観点から」 「南極の環境を取り巻く国際的取組と日本:主に国際法の観点から」動画
14:40 休憩
14:50 パネルディスカッション及び質疑 パネルディスカッション及び質疑動画
司会: 木村ひとみ
パネリスト: 中村和彦/渡辺佑基/柴田明穂/野木義史/伊村智(国立極地研究所・南極観測センター長)
15:30 閉会

基調講演者・パネリスト紹介

中村和彦

中村和彦 1992年外務省入省。条約局国際協定課(当時)在職時に南極条約・環境保護議定書を担当し、2003年の第26回南極条約協議国会議(マドリッド)に出席、条約事務局の新設、南極観光の影響評価・指針の検討開始等について交渉した。以後、欧州局ロシア課首席事務官、国際法局経済条約課長、在フランス大使館公使、G7・G20サブシェルパ(首脳次席補佐)等を歴任。上述の南極条約関連のほか、気候変動枠組条約京都議定書や東南アジア友好協力条約の締結(それぞれ2002年、2004年)、ロシアに拿捕された日本漁船の早期解放を求める国際海洋法裁判所提訴(第88豊進丸事件・第53富丸事件、2007年)、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の交渉・署名(2013〜2016年)等の国際法関連業務に携わってきた。2023年9月から国際法局審議官を務める。

渡辺佑基

渡辺佑基 国立極地研究所生物圏研究グループを経て、2023年4月より総合研究大学院大学統合進化科学研究センター・教授。ペンギン、アザラシ、サメ等、海の動物に小型の計測機器を取り付け、生態を研究する。第52, 53, 58次南極地域観測隊(夏隊)に参加し、ペンギンの生態調査を実施。著書に「ペンギンが教えてくれた物理のはなし」(河出書房新社)等。
ご本人からのメッセージ:近年、地球上のあらゆるところで温暖化が進行しています。南極においては、温暖化は海氷の減少という非常に大きな環境変化を引き起こします。では、こうした変化によって、南極の海洋生物はどのような影響を受けるのでしょうか。本講演では、ここ数十年にわたるペンギンの個体数の変化を紹介し、気候変動の影響について考えます。また、私自身の研究例から、南極のアデリーペンギンが海氷の減少によって受ける影響について、詳しく紹介したいと思います。

野木義史

野木義史 情報・システム研究機構 国立極地研究所・所長(固体地球物理学)
1992年神戸大学博士(理学)。気象庁気象研究所研究官、国立極地研究所教授等を経て2023年10月より現職。2015-16年第56次南極地域観測隊長。南極地域観測第X期6か年計画(2022-28年)の策定等に貢献。

木村ひとみ

木村ひとみ 大妻女子大学社会情報学部・准教授(国際環境法)
2015年早稲田大学博士(法学)。UFJ総合研究所、地球環境戦略研究機関研究員等を経て2010年より現職。国際環境法、気候変動法等を教育研究し、現在、科研費プロジェクト「人新世における南極条約体制のレジリエンス研究」等にも従事。

柴田明穂

柴田明穂 神戸大学大学院国際協力研究科・教授(国際法)
1995年より岡山大学法学部准教授、2005年より現職。2015年10月より極域協力研究センター(PCRC)センター長を兼務。2016-17年第58次南極地域観測隊に同行。国際法の法源論、極域国際法、国際環境法等を教育研究している。

伊村智

伊村智 情報・システム研究機構 国立極地研究所・ 南極観測センター長(植物生態学)
1992年広島大学博士(理学)。国立極地研究所教授、副所長等を経て2023年10月より現職。2022-23年第64次南極地域観測隊長。両極のコケ植物の分類生態、特に南極湖沼底のコケ坊主生態系の調査を続けている。

ZOOM ウェビナー視聴登録

神戸大学PCRC南極公開シンポジウム・シリーズについて

神戸大学極域協力研究センター(PCRC)では、2026年春に日本で開催される南極条約協議国会議(ATCM)まで、南極条約に関する公開シンポジウムを、南極条約採択記念日である12月1日前後に毎年開催する計画です。ご期待下さい。

第1回公開シンポジウム
2021年 6月開催 https://www.research.kobe-u.ac.jp/gsics-pcrc/60antarctictreaty.org/
第2回公開シンポジウム
2022年12月開催 https://www.research.kobe-u.ac.jp/gsics-pcrc/antarctic_symposium2022/
問合先
神戸大学極域協力研究センター(PCRC)シンポジウム事務局 : pcrc.symposium[@]gmail.com