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テラヘルツ物性物理学研究部門

河本研究室

固体の物性発現においては、フォノン(量子化された格子振動)やマグノン(量子化されたスピン波)のような素励起が重要な役割を演じます。それらのダイナミクスはテラヘルツ領域に現れるものも多いため、パルスレーザー光やテラヘルツパルス電磁波を用いた時間領域分光法によって素励起の運動を実時間で直接追える可能性があります。我々は,光ポンプ-プローブ分光法やテラヘルツ時間領域分光法などを物性物理測定に適用し、実時間測定という新たな側面からの物性測定を実現し、固体物性に関する新しい知見を得ることを目指しています。

主な研究テーマは以下のとおりです。

磁性体の磁気状態と超高速スピンダイナミクスの解明

  • 磁性体における光誘起磁化の生成と緩和、スピンコヒーレント現象、スピンの光制御、コヒーレントマグノン、磁歪による屈折率変化、などを観測してスピンダイナミクスを解明する研究に興味をもっています。また、電気磁気効果物質やマルチフェロイック物質において、電場パルス励起光プローブ分光法を用いて電場誘起磁化ダイナミクスを調べる研究も行っています。

誘電体の相転移と素励起ダイナミクスの解明

  • コヒーレント光学フォノンからみた構造相転移、コヒーレント音響フォノンの伝播、量子常誘電体の紫外線照射効果、強誘電体中のフォノンポラリトンの伝播、熱電物質中の熱とキャリアの拡散、誘電体中のポーラロンの拡散、など物質中の素励起を実時間で観測して素励起ダイナミクスを解明する研究に興味をもっています。また、半導体において光励起キャリアのダイナミクスを調べる研究も行っています。
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