さて,餌としてらん藻などを食べる生物は,核を持った「藻類」も同じように餌として食べていたでしょう.そしてそれを飲み込んだあとで,らん藻を共生させたのと同じように,消化してしまうのではなく,これらの藻類を細胞内に保持する共生関係を作り上げたものがありました.このような共生関係を2次細胞内共生とよびますが,実は現在我々が目にしている藻類の多くはこのようにしてできた葉緑体を持っています.そして実際にはこのような共生の方が,はじめのらん藻類を取り込んだような共生(1次細胞内共生とよびます)より.むしろ頻繁に起きているらしいことがわかってきました.またさらには,このようにしてできた藻類がまた別 の生物(動物)に食べられて,葉緑体として使われていることがあることもわかっています.このような葉緑体を持っているのは,渦鞭毛藻類というグループです. | |||
2次細胞内共生による葉緑体の成立と藻類の進化