桐本尚志のうだうだ南氷洋便り


こんにちは、桐本です。無事オーストラリアに着き、12/10(木)の出港までは、 フリーマントル、パースを観光してました。エコノミークラスで渡豪した井口さん には悪いのですが、ビジネスクラスでのフライトはとても快適でした。学生の分際で こんなええ想いをしてもよいいのか?とワイン片手に映画(マスク・オブ・ゾロ)を 観ながら感じたりも。学生といえば、五人の学生の内、学部四回は僕一人で東海大・ 千葉大の三回生が一人ずつ、九大院・東海大院のM1が一人ずつという内わけでした。そ の九州大学大学院の石山さん(去年も乗船)や小田さん(教官のかたはご存知の)に 昨年の可児さんの話を聞きました。凄い飲みっぷりだったそうです。可児さんは船乗 りさんの間でも有名みたいです。

 12/8(火)にうまい具合に井口さんに会うことができ(船まで来てくれたのですが)、夕食をご馳走になりました。ODPの船に乗るもう一人の日本人が急にキャンセルし たそうで、日本人は僕、一人だよとか言ってました。井口さんの乗る船はドライシッ プで酒が禁止だそうです。”隠し酒”を買わねば、とも。

 オーストラリアのフリーマントル、パースなのですが、スラムとかが無くて綺麗な町と都市です。フリーマントルはこっちに来てから毎日練り歩いたので庭のように感 じます。お店やモール、週末のフリーマーケット、バーにレストラン、あと刑務所( 現在は使われてなく、観光用)とひととおり揃っており、都市部のパースにでる必要 も無いです。逆にパースに比べて人通りもほどよく、雰囲気もゆったりとしてます。 パースは流石にオーストラリア第四番目の都市だけあって、モールもでかく人のにぎ わい方も違いました。大阪みたいなもんです。バカでかいpost officeの建物があっ て劇場みたいな造りでした。他に面白かったのが、長い足(2mくらい)のピエロが 通行人を驚かしたり、オモチャ屋の隣になんの違和感もなくコンドームのお店があっ たりしたことです(ガキが間違って入ってると思う)。物価自体が安いかどうかはわ かりませんが、1AUS$が約80円なので日本円に換算したらかなり安いです。十二月 とあって街はすっかりとクリスマスの模様ですが、緑色のクリスマスです。夏で天気 もよく、二十時頃まで明るいです。気候がカラッとしているので暑さは気になりませ んが、日差しがかなりきついです。これでオゾン層が少し薄いそうなので、皮膚がん が多いのもしょうがないといったところです。あとは、ハエが多い。顔まで纏わりつ いてきます。レストランのメシの量が多い、美人が多く感じる、それくらいです。

 出航まではあまりすることが無かったので観光気分で街をぷらぷらしてました。外での会話はもちろん英語ですが、バスの運ちゃんに間違いを訂正してもらったり、雰 囲気にあわせてうなずいたりと四苦八苦しながら練習してます。  

12/9(水)の晩にも井口さんと飲みに行き、その後でODPの船内を案内してもらえました。研究室で古地磁気の分野では、コアのまま測定できてAFD内蔵のSQUIDやTHD 、IRM獲得実験用の機器、ARM、帯磁率計、そしスピナー磁力計と全て揃ってました。 他の分野では古生物、鉱物、記載岩石学その他もろもろ(多分、ヒートフローなども )ありました。ロビーや秘書の部屋みたいなものも。住居区では各部屋にシャワー・ トイレがついているところなんざ違いますね。あと、天井が高かったです。甲板にあ るコアを打ち込むための鉄塔は高さ100mぐらいあるそうです。

 この船にはドクターから乗ることができ、また、女性のかたも二十人くらい乗っているそうです。井口さんの研究室での相方はドクターコースの女性(西洋人)です。 美人です。アメリカの船だからかもしれませんが、昔ほど男、女での意識は無いそう です。これからは、白嶺丸にしたってそうなるでしょうと井口さんが言ってましたよ 、松島さん、林さん。そういうことなので、クダラナイ事を期待しないで下さい、西 濱君&西光さん。

 白嶺丸での僕の仕事なのですが、基本的に第五研究室(重力・磁気測定)で小田さんにつくかたちで第三研究室(試料採取・処理)も手伝うことになってます。小田さ んの専門は古地磁気なのですが仕事に地磁気は関与してません。第三研究室での海底 堆積物のサンプリングコアの処理は勉強になると思います。調査海域に着くまでは、 そのための準備というところで、サンプルケースの整理や縄の結び方(もやい結び。 松島さんが知ってます。北海道でのサンプリングで使った結び方です。)を教えても らったりしてます。

 360°水平線の毎日ですが、海の青と空の青が美しいです。 今晩あたりから、南緯45°の暴風域にはいるそうです。船には慣れたので、のたうち 苦しむことはないと思うのですがかなり揺れるそうです。また、その話でも聞いてや って下さい。    

                              また、メールを送ります。                                           

 桐本 尚志


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