研究活動詳細

パーソナルデータの収集・利用における適切なインフォー ムド・コンセントに関する研究
Research on Appropriate Informed Consent in Collection and Use of Personal Data

KOBELSI参画教員

茶谷直人(代表研究者)
新川拓哉(共同研究者)

研究概要

新しい科学技術を社会に導入するにあたって市民に説明し同意を得ること(インフォームド・コンセント:IC)は重要であり、ELSI研究における基礎的課題の一つであるが、医療におけるIC ほどに研究は進んでいない。本研究は、情報科学、ヘルスケア、生命科学などの研究開発におけるパーソナルデータの収集と利用を研究対象として、適切なICのあり方の提案を目指す。パーソナルデータの取得に際しては現在形式的なICがある程度行われているが適切な方法論が確立されておらず、インターネット上で難解な文章を提示し同意ボタンをクリックさせるだけのような形骸化したものに陥りがちである。そこで本研究は、「説明の適切な範囲と様式」「同意の自発性」という観点から現状における問題点を洗い出した上で解決策を検討し、パーソナルデータの取得・利用において実際に適用可能なICモデルの案出をめざす。具体的には、1)医療におけるICに関する学術的議論の検討、2)神戸大学の先端研究組織が展開する認知症予防研究、健康長寿研究、情報科学研究、バイオものづくり研究などと連携した調査研究を、茶谷が長を務める神戸大学生命・自然科学ELSI研究プロジェクト(KOBELSI)のメンバーと協力しながら進める。