ArCS Ⅱ 国際法制度研究課題

ArCS II Research Program on

International Law

2021年10月28日 プレスリリース

第14回極域法国際シンポジウムにおいてArCS II国際法制度課題及び課題間連携研究の成果が報告されます

2021年11月21日~ 23日の3日間、神戸大学出光佐三記念講堂を現地会場としつつオンライン参加も含めたハイブリッド方式にて、第14回極域法国際シンポジウム(The 14th Polar Law Symposium;14PLS)が、アジア圏で初めて日本で開催されます。


極域法国際シンポジウムは、その成立の経緯から北極域を主な対象として、極域に関する国際法政策に関わる研究者や実務家、先住民団体等が毎年一堂に会する学術会合です。最近では最新の科学的知見に基づく極域ガバナンスのあり方について検討する必要から、自然科学者との共同研究報告なども増えてきています。神戸大学極域協力研究センター(PCRC)は2020年からシンポジウムの常設共同主催団体となり、シンポジウムでの研究報告を基に刊行される学術年鑑、Yearbook of Polar Lawの共同編集長に、ArCS II国際法制度課題代表の柴田明穂センター長が就任しています。

今次大会では、研究企画委員会にArCS II関係者に多く参画していただき、大会プログラムの構築段階からArCS IIとの緊密な連携が図られてきました。その結果、例えば、オープニング・セッションでは、北極海を含む海洋酸性化の問題を国際法学と海洋物理化学の観点から考察する課題連携セッション The polar governance under the Anthropocene: The case of ocean acidification が予定されており、ここに海洋課題分担者の原田尚美氏(JAMSTEC)と、オーストラリア・シドニー大学国際法教授で、この分野の第一人者であるティム・スティーブンズ氏との対談が、柴田センター長の司会の下で展開されます。また、今次大会では初めて、米国の極域政策に強い影響力をもつシンクタンク団体、ウィルソンセンター・極域研究所の後援を得て、同センターの上級研究員のエヴァン・ブルーム氏と森下丈二教授(東京海洋大学)による Polar ocean governance through the two marine ecosystem/fisheries agreementsも開催されます。このセッションでは、いよいよ条約の実施段階に入ることになる中央北極海無規制漁業防止協定につき、南極海洋生物資源保存条約と比較しながら考察がなされる予定です。さらに、北極における政策・法・科学の連携セッション Policy-Law-Science Nexus in the Arctic では、今年日本が共同主催した第3回北極科学大臣会合(ASM3)の意義と今後への示唆につき、2017年の北極科学協力協定も関連させて議論します。ここではArCS II代表の榎本浩之教授の座長の下、米国ハーバード大学のポール・バークマン客員教授、ロシア・サンクトペテルスブルグ大学のアレキサンダー・セルグーニン教授、そして柴田センター長などが、北極の国際法政策と科学との連携のあり方につき議論します。その他、国際法制度課題やその他の課題との連携による研究報告も多数予定されています(下記参照)。


第14回極域法国際シンポジウムの一部の講演・セッションは、『南極・北極公開講演会ウィーク~文系が探求する世界~』として、日英同時通訳付で現地とオンラインで一般公開されます。参加登録の上、ぜひご参加下さい。日本在住の皆様は、神戸大学(現地会場)にてお待ちしております。

第14回 極域法国際シンポジウム
日 時:11月21日(日)~ 23日(火・祝)
場 所:神戸大学・出光佐三記念六甲台講堂
開催形式:現地会場とオンラインのハイブリッド形式
プログラム詳細・登録方法(参加費無料):下記ホームページをご覧ください
<https://www.2021polarlawsymposium.org/>

【ArCS Ⅱ研究者によるシンポジウム報告情報】
公開講演会(*は日英同時通訳付き)
◦ 11月21日「極域における海洋酸性化を巡る科学とガバナンス」*(座長:柴田明穂、報告者 原田尚美〈海洋課題〉)
◦ 11月22日「アイヌと北極先住民族の権利の展開」*(座長:小坂田裕子、報告者 鵜沢加奈子、永井文也)
◦ 11月23日「極域漁業ガバナンス」(座長:柴田明穂、報告者 森下丈二)
◦ 11月23日「北極資源と日本のビジネスの展開」*(座長:西本健太郎、企画 古畑真美)
◦ 11月23日「瑠璃色の地球:生態系と気候系からのメッセージ」*(報告者:木村ひとみ)

研究報告

◉11月21日

◦ 稲垣治/西野茂〈海洋課題〉:Implementation of the Ecosystem Approach in the Arctic: Achievements and Future Challenges

◦ 瀬田真/豊島淳子〈海洋課題〉:Influence of new potential treaty on marine litter and microplastics for the Arctic: From the perspectives of international law and science

◉11月22日

◦ 木村ひとみ:Role of International Environmental Law to Protect the Indigenous People in Polar Regions from Climate-Induced Infectious Diseases

◦ 小島千枝:Underwater Noise Pollution in the Arctic: Developing International Regulatory Framework through the United Nations Convention on the Law of the Sea

◦ 西本健太郎:The Rights and Obligations of States in Responding to Pandemics on Cruise Ships: Implications for the Arctic Region

◦ 根岸陽太:Jus Pro Homine, Animalis et Natura: Dignifying the Right to Life of Arctic Indigenous Peoples

◦ 榎本浩之〈ArCS II代表〉他:Strengthen the international cooperation of Arctic science through the 3rd Arctic Science Ministerial (ASM3)

◦ 柴田明穂/Alex Sergunin:Implementing the 2017 Arctic Science Cooperation Agreement: Challenges and Opportunities as regards Russia and Japan

◦ 岡松暁子/綿貫 豊〈沿岸環境課題〉:Examining the Arctic Plastic Pollution Problem through Seabirds and International Law

◦ Gudmundur Alfredsson〈国際法制度課題研究協力者〉: Country visits: Ainu and the Arctic

◦ Rachael Johnstone〈国際法制度課題研究協力者〉:Truth and Reconciliation on the Path to Decolonisation

◉11月23日

◦ 古畑真美:Industries of Japan in the Development of Arctic Resources and their Challenges for the Sustainability

◦ 木村ひとみ:Polar Governance for the Blue Earth: Messages from COP15 on Biodiversity and COP26 on Climate

◉発表資料アップロード

◦ 古畑真美:Joint Financing Agreements Contribute to the Safety and Efficiency of Air Transport flying Across the North Atlantic and Arctic Region




<関連情報>
11月18-19日 南極研究科学委員会・人文社会科学常設委員会学術研究大会
 2021 SCAR SC-HASS Biennial Conference
 <https://www.2021scarschass.org/>
11月21-23日 第14回極域法国際シンポジウム
 The 14th Polar Law Symposium 2021
 <https://www.2021polarlawsymposium.org/>

南極・北極公開講演会ウィーク~文系が探求する世界~(日英同時通訳付で一部の講演会を公開)
 日時: 2021年11月18日(木)~11月23日(火・祝)
 会場: 神戸大学・出光佐三記念六甲台講堂
 開催形式: 現地会場とオンラインのハイブリッド形式
 主催: 神戸大学大学院 国際協力研究科 極域協力研究センター
 後援:朝日新聞社
 登録方法: ホームページの参加登録フォームからご登録ください(無料)
 <https://2021polarlawsymposium.org/japan_lectures/>