オオバツノマタは雌性(嚢果をつける)と雄性(造精器をつける)の配偶体,四分胞子体(無性の胞子である四分胞子を作る四分胞子嚢をつける)の3種類の藻体があり,若い藻体ではそれぞれを区別 するのは困難である.しかし成熟すると雌性配偶体は不規則な大きさで突出する嚢果 をつけ,一方,四分胞子体は比較的規則的な大きさで,体の中に埋まって生じほとんど突出しない四分胞子嚢をつけることで容易に区別 できる.嚢果は果胞子を放出するとその部分が白くなり,くぼみになる.また四分胞子嚢も胞子を放出した後は色が薄くなり,時にはその部分に孔が開く.雄性の配偶体は造精器が肉眼では識別 できないため,やや区別しにくいが,色が薄くなり,成熟すると表面がややぬるぬ るした感じになる. | |||
生標本(雄性配偶体)
嚢果
横断面
生標本(雌性配偶体)
生標本(雌性配偶体)拡大
ツノマタ類の典型的な生活史