↓周心細胞

↓中心細胞

イソハギ

イギス目 ダジア科

Heterosiphonia japonica Yendo

イソハギは漸深帯の岩上や貝殻上などに着生し,大きなものは20cm近くに達する.神戸周辺では岩屋周辺を含む淡路島の沿岸で採集され,浮き桟橋などの側面 にもよく見られる.藻体は暗紅色の糸状で,比較的はっきりした円柱状の主軸と,そこから数回羽状に,平面 的にでる枝からなる.藻体は断面で1個の中心細胞とそれを取り囲む4-5個の周心細胞(キブリイトグサ,ショウジョウケノリのページ参照),その表面 を密に覆う皮層細胞からなる.

生標本

頂端付近

横断面

さく葉標本

エナシダジア

イギス目 ダジア科

Dasya sessillis Yamada

エナシダジアは漸深帯の岩上や他の海藻,貝殻などに着生し,高さ20cmに達することもある.藻体は比較的はっきりした円柱状の主軸とそこから不規則にでる枝からなるが,枝は藻体下部には少なく,上部に密にでることが多い.断面 で1個の中心細胞と5個の周心細胞,それを覆う皮層細胞からなる.しかし,藻体の頂端付近では周心細胞,皮層細胞も見られない.エナシダジアの含まれるダジア属の種はイソハギ属とよく似た外観を示すが,ダジア属は一般 に各方面に(いわば立体的に)枝を生じるのに対し,イソハギ属は平面的に枝を出し,頂端部では背腹性がある.

さく葉標本

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