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高等学術研究院教員紹介

教員詳細

末次 健司SUETSUGU Kenji
理学研究科 教授
末次 健司

研究内容

「寄生と共生」「生物多様性」「ナチュラルヒストリー」などをキーワードに、進化生態学、分子生態学や系統分類学の視点から植物、菌類や昆虫といった様々な生物の研究を行っています。

特に、植物でありながら他の生物が栄養を略奪し、光合成をやめるという特異な進化を遂げた従属栄養植物を、主な研究対象としています。
従属栄養植物には、もともとは共生相手だった生物に一方的に寄生するようになった種類がたくさんあります。お互いに利益をもたらしていた関係から、どのような適応を経て単なる寄生者になったのか。これを明らかにできれば、生物同士がどのような時に助けあい、どのような時に敵対するのか、理解を深めることができると考えています。

今後の抱負

私のこれまでの研究スタイルは、徹底的な野外調査をベースに、自ら発見した事象について深く研究を行っているという点に特徴があります。
生物学においてもビッグ・サイエンス化が進んできている今日、いかにすれば「面白く」かつ「有益」な研究を展開できるかは、研究者自身のアイデアによるところが今後ますます大きくなると考えられます。この点において、私の独特の研究スタイルは、大きな武器になると信じています。

その一方、近年の著しい科学分野の発展を考えると、新しいテクニックを積極的に取り入れ、今まで不可能と思われてきた研究課題に取り組むことも重要と考えています。そこで自然を見つめることで得られたアイデアを端緒としながらも、マクロ生物学とミクロ生物学を統合するような挑戦的な問いに果敢にチャレンジしていきたいと考えています。

研究略歴

2022年10月
神戸大学大学院理学研究科 教授
2022年10月
神戸大学高等学術研究院 卓越教授
2019年8月
神戸大学大学院理学研究科 准教授(学長戦略)
2018年10月
神戸大学大学院理学研究科 講師
2015年12月
神戸大学大学院理学研究科 特命講師
2015年4月
京都大学白眉センター 特定助教
2014年10月
京都大学大学院人間・環境学研究科 日本学術振興会 特別研究員PD(DC1より資格変更)
2014年9月
京都大学大学院人間・環境学研究科相関環境学専攻博士後期課程 修了

受賞・著書・論文・研究費等