杉本泰 | 神戸大学高等学術研究院

Faculty
高等学術研究院教員紹介

光の波長よりも十分に小さいナノスケールの構造体により光（電磁波）を自由自在に制御する研究分野「ナノフォトニクス」は、次世代の光情報通信技術やライフサイエンス分野に至るまで、幅広い分野への応用が期待されています。

特に、金属や誘電体のナノ構造にみられる光学的な共鳴現象を利用した研究が急速に拡大しており、これらは「ナノアンテナ」とよばれ、光科学にイノベーションを起こす新しい技術です。

私は独自に様々な機能を有するナノアンテナ材料を開発しており、新しいコンセプトに基づく光学デバイスの実現に向けて光科学分野で様々な機能を実証しています。

また、それらの機能を基盤として、環境親和性・生体親和性に配慮したナノ材料・ナノデバイスの開発を通して、持続可能な社会の実現に貢献することを目標としています。

これまで行ってきたナノアンテナによる光制御に関する研究をさらに発展させ、国際的な共同研究を通じて、先進的なナノフォトニクス研究分野の開拓を目指します。

具体的には、物理・化学分野の枠を超えて広い工学域分野において革新的な機能・性能を有する新しいナノ材料の開発、高度な計測技術、ナノ構造形成技術、光学的評価技術等の開発に関する研究を実施します。

さらに、国内外の研究グループとマルチラテラルな研究を促進し、異分野融合的な国際協力システムを構築します。

これらを大学院生を含む若手研究者と協力して実施することで、グローバル人材の創出を目指します。
また、研究成果の社会還元に向けて、現存する応用に向けた課題を解決し、産業応用への基盤を構築します。関連企業と積極的に産学連携を推進し、技術移転・産業応用を目指します。

2022年10月: 神戸大学大学院工学研究科　准教授
2022年10月: 神戸大学高等学術研究院　卓越准教授
2019年10月: JSTさきがけ研究員（兼任）（2022年3月まで）
「Mie共鳴による磁場増強効果を利用した化学反応制御」について研究
2016年10月: 神戸大学大学院工学研究科電気電子工学専攻　助教
「高屈折率誘電体ナノ構造のMie共鳴を利用した光機能開拓」について研究
2016年4月: 日本学術振興会特別研究員PD（2016年9月まで）
「半導体量子ドット薄膜と金属ナノ構造の結合による量子ドットの発光特性制御」について研究
2014年8月: ボストン大学フォトニクスセンター　訪問研究員（2015年7月まで）
「半導体ナノ構造とプラズモニクスの融合による新奇ナノフォトニクス材料の開発」について研究
2014年4月: 日本学術振興会特別研究員 DC1 （2016年3月まで）
「シリコンナノ粒子材料の物性制御と新機能開拓」について研究

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