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高等学術研究院教員紹介

教員詳細

善如 悠介ZENNYO Yusuke
経営学研究科 教授
善如 悠介

研究内容

これまで、プラットフォーム・ビジネスに関する研究を行ってきました。
プラットフォームとは、異なる種類の利用者同士が直接交流または取引するための機会を提供し、その対価として利用料を得る企業のことや、その仲介ビジネスのことを指します。
例えば、Amazonや楽天は、売手と買手の間の直接取引を仲介するためのマーケットプレイスを運営し、取引金額の一部を手数料として徴収しています。同様に、AppleやGoogleは、モバイルアプリの取引仲介に特化したアプリストアを運営しています。

Facebookは世界中の人々が交流することを可能にするだけでなく、そこに集まった多くの利用者向けに広告を出稿したい企業から広告料金を得ています。また、UberやAirbnbなどのシェアリングエコノミー企業も、サービスの提供者(ドライバーや貸手)と受け手(乗客や借手)をマッチングするプラットフォームだと言えます。

プラットフォームとしての機能を最大限発揮するためのマーケティング戦略から、より良い社会を造るために必要な競争政策まで、幅広い視点からプラットフォーム研究を行っています。

今後の抱負

近年、特に「プラットフォーム・デザイン」に興味を持っています。
現在勢いのあるプラットフォーム企業の多くは2000年前後に誕生し、この20年の間に急激な成長を遂げました。当時は新興企業でしたが、現在では我々の生活に欠かせない重要なサービスを提供しています。

しかし、便利なサービスを提供している一方で、一部の巨大プラットフォーム企業(GAFAMなど)に市場支配力が集中していることが世界中で懸念されています。市場支配力を持ったプラットフォームは、そのプラットフォーム内のルールを自分の都合の良いように設定できるかもしれません。例えば、Amazonは消費者が商品検索をしたときに表示される結果を恣意的に操作している可能性があると指摘されています。

プラットフォームが自らをどのようにデザインするか?それはそこに参加する利用者にとって好ましいデザインなのか?もし規制の必要があるならば、どのような介入が有効化?などの研究課題に取り組み、より良い社会経済基盤が構築されることに貢献したいと考えています。

研究略歴

2022年10月
神戸大学大学院経営学研究科 教授
2022年10月
神戸大学高等学術研究院 卓越教授
2017年4月
神戸大学経営学研究科 准教授
2015年4月
大阪経済大学経済学部 専任講師
2015年3月
神戸大学経営学研究科博士後期課程修了 博士(商学)

受賞・著書・論文・研究費等