研究部門紹介
水素エネルギー技術研究部門
海洋再エネ由来水素の貯蔵技術の開発:液体水素利用技術への新展開
極低温・超伝道技術、ユニークな液体水素(LH2)専用実験施設、練習船深江丸を活用

- CO2フリー水素の国際サプライチェーン構築へ
- 液体水素実験装置(光学クライオスタット)、横振動試験装置、液体水素用超伝道液面計の開発実績、液体水素の海上輸送実験成功、ドレスデン工科大学との国際共同研究
液体水素貯蔵技術
液体水素用超伝導MgB2液面センサーの開発
目標:10m級、良好な応答性、特定誤差±1%

液体水素輸送技術
液体水素海上輸送時におけるスロッシング(液面揺動)現象の解明

深江キャンパス・オープンラボラトリーへ

再生可能エネルギー技術研究部門
研究内容
- 沿岸域における海洋気象に関する研究
- メソスケール気象現象の数値シミュレーション
- 洋上風況観測手法の開発
近年は洋上風力発電の気象学的側面に関する研究に従事

2050年カーボンニュートラルに向けて、再生可能エネルギーの大量導入が必要不可欠
⇒ 我が国が有する広大な海域を活かした洋上風力発電の導入推進に尽力
高精度な気象シミュレーションに基づく日本沿岸の洋上風況マップの作成
- 風力発電事業で最も大事なことは、発電所の適地選定であり、いかに風速が高い所に発電所を立てられるかが事業成功の鍵となる。
- 洋上で風況を計測することは非常に困難である。そこで、スパコンを用いた気象シミュレーションにより、洋上の風況マップが作成される。
- 日本では、2015-2017年に洋上風況マップの開発が行われ、神戸大学は洋上風況シミュレーションモデルの開発を担当した。



https://appwdc1.infoc.nedo.go.jp/Nedo_Webgis/top.html
ドップラーライダー等のリモートセンシング機器を用いた洋上風況観測手法の確立
- 適地が選定されると、その海域において風況観測が行われる。ただし、最近の大型風車はハブ高度が150m近くにもなるため、マストによる直接観測ができない。そこで近年、ドップラーライダーを用いたリモートセンシングにより海面上空の風況を観測する手法の開発が行われてきた。
- 日本では、2019-2022年度NEDO事業において洋上風況観測手法の確立に向けた研究開発が実施され、その事業の中で神戸大学は、主としてフローティングライダーの研究開発を担当した。
- 同NEDO事業の研究成果は、2023年4月に「洋上風況観測ガイドブック」として公開され、日本における洋上風況調査の指針となっている。

出典: 長崎海洋アカデミー講義資料(水戸、2023)

マルチエネルギー技術研究部門
グリーン水素・再エネ利活用に寄与するパワーエレクトロニクス回路・応用電源技術の開発

マルチエネルギー部門が目指す水素・再エネ活用将来ビジョン(モデル)
– CN促進と災害時レジリエンスの強化-
電力変換器(パワーエレクトロニクス装置)によるインテリジェント電力変換・制御

情報通信技術による港湾区域音のエネルギー・物流マネジメントの最適化
関連する研究シーズ技術
革新的高電力密度パワーコンバータの創出

三相AC-DC変換器,絶縁形DC-DC変換器(DCX), 高周波インバータ技術なども創出