Nitride

Atomically Controlled Nitridation Process on GaAs(001)

GaAs(001)表面の窒化プロセスを原子レベルで精密に制御する技術を確立するため、反射高エネルギー電子線回折(RHEED)を駆使して、GaAs(001)表面を窒化しながら表面再構成構造に由来する超格子回折線を観察しました。その結果、GaAs表面再構成構造によって窒化プロセスが異なることを見出しました。α表面では非常に早い窒化が実現でき、β表面ではゆっくりとした変化が観測されました。このことはα表面のGaダイマが優先的な窒素取り込みサイトになっていることを示唆しており、サイト制御窒化に関する重要な知見となります。

Atomic Layer Doping of Nitrogen in GaAs

分子線エピタキシー成長技術を用いて、原子レベルで制御した窒素添加技術の構築を行っています。GaAs(001)表面を原子レベルで制御して窒化しますと、(3x3)の表面再構成構造が現れ、2次元的に規則配列した状態を作ることができます。この状態をそのままGaAsでキャップした試料で窒素束縛励起子からの非常に強い狭線幅発光を発見しました。また、束縛された多励起子状態の生成を明瞭に確認しました。これをれを光ナノ共振器中に埋め込んだデバイス構造を試作し、自然放出光の制御を試み、固体中単一原子を応用した単一量子系の実現を目指しています。

フィールドエミッション超省電力次世代ディスプレイ材料の開発

ディスプレイにプラズマ(PDP)、液晶(LCD)に続く本命の新しい技術がついに2004年市場に登場した。その技術はフィールドエミッションディスプレイ(FED)です。FEDは自発光ならではの高視野角、高コントラストと鮮明な奥行き感のある影像を実現します。将来的にはPDPを必要とする理由が見あたらないほど優れた特徴を持っています。われわれは製造プロセスがシンプルで、低温プロセスを実現し、且つ、大面積化が可能なスパッタリング成長技術を用いて、新しい電子放出材料であるアルミニウムナイトライドの開発に成功しました。すでにRed, Green, Blue蛍光体の高輝度発光を実現しています。