天然有機分子化学研究室神戸大学 大学院農学研究科 生命機能科学専攻 応用生命化学講座 |

生物発光について
発光とは
有機分子が電子的に励起状態になると、その励起状態から可視光が生成します。通常有機分子は基底状態という電子状態にあります。これが化学反応や酵素反応によって励起状態へと変換されると、高いエネルギー状態となるために、過剰なエネルギーを光として放出して基底状態に戻ります。

海洋発光生物がよく利用するイミダゾピラジノン骨格の化合物でこの変化を説明します。

基底状態にあるイミダゾピラジノンは酸素と反応して過酸化物を与えます。この化合物は不安定であるため、分解して電子的励起状態にあるアミド化合物を生成します。この励起状態が光を放出して基底状態に戻ります。この放出された光が生物発光として我々の目に届きます。