研究会等の御案内

 

 

応用物理学会シリコンテクノロジー分科会 第229回 研究集会
デバイス・材料・プロセス開発における階層間連携とシミュレーション技術の展開~DTCOを中心と して~
・日時: 2021年7月16日(金)10:00~14:40
・会場: オンライン開催
・主催: 応用物理学会シリコンテクノロジー分科会モデリング研究委員会
詳しくは、https://annex.jsap.or.jp/silicon/activity/studyGroup/229-2 をご覧下さい。
本研究集会に関するお問い合わせは神戸大学相馬(モデリング研究委員会研究集会担当)まで。

 

応用物理学会シリコンテクノロジー分科会 第218回 研究集会
デバイス・材料・プロセス開発のための情報科学的手法の応用と展開
・日時: 2019年7月12日(金)10:00~15:40
・会場: 東京 応用物理学会 応物会館 3階会議室
・主催: 応用物理学会シリコンテクノロジー分科会モデリング研究委員会
詳しくは、https://annex.jsap.or.jp/silicon/activity/studyGroup/218 をご覧下さい。
本研究集会に関するお問い合わせは神戸大学相馬(モデリング研究委員会研究集会担当)まで。

 

応用物理学会シリコンテクノロジー分科会 第209回 研究集会
電解質媒体の織り成すデバイス応用の最新動向とシミュレーションの役割~バイオセンサから電池まで~

・日時: 2018年7月20日(金)10:10~16:40
・会場: 東京 機械振興会館 6-67会議室      
 http://www.jspmi.or.jp/kaigishitsu/access.html
・主催: 応用物理学会シリコンテクノロジー分科会モデリング研究委員会

詳しくは、https://annex.jsap.or.jp/silicon/activity/studyGroup/209 をご覧下さい。
本研究集会に関するお問い合わせは神戸大学相馬(モデリング研究委員会研究集会担当)までお願いします。


ナノ構造エレクトロニクス研究会
半導体デバイスにおける熱・電子輸送シミュレーションの発展と展望

・日時: 2017年12月9日(土)15:00~16:50
・会場: 三宮センタープラザ西館 6階 17号室
     住所:兵庫県神戸市三宮町2-11-1
     電話:078-331-5311
     URL: http://www.kscp.co.jp/access/index.html
・主催: 神戸大学大学院工学研究科ナノ構造エレクトロニクス研究室

プログラム:

15:00~15:50
 鎌倉 良成(大阪大学大学院工学研究科)
 ナノスケールMOSトランジスタ中のキャリア輸送

要旨:2016年に出版された"CARRIER TRANSPORT IN NANOSCALE MOS TRANSISTORS" (Hideaki Tsuchiya and Yoshinari Kamakura著,WILEY刊)に収められている話題  
- 第一原理計算によるシリコンナノ構造解析 
- ナノスケールMOSFETの準弾道輸送 
- フォノン輸送 
- 高移動度チャネルMOSFETの伝導解析 
- ナノワイヤMOSFET電子輸送の原子レベルシミュレーション 
- 2次元材料デバイス
を中心に、極微細MOSFETのシミュレーション解析の2000年頃以降の進展について振り返る。バンド計算やモンテカルロ法といった計算法を駆使することで微細MOSFETの電気特性に対する理解が進んだ。さらに未出版である土屋英昭著「ウィグナー・ボルツマン電子輸送論」
http://www.ritsumei.ac.jp/se/re/unolab/Downloads/Tsuchiya_WignerBoltzmann_Japanese_20170731.pdfで公開中)
の内容についても紹介する予定である。


15:55~16:20
 岩永 順子(パナソニック株式会社 先端研究本部)
 TCADシミュレーション技術の高機能化と実用的応用

要旨:新しい材料・機能を有する先行デバイスの TCAD シミュレーション技術の研究を通して,その実用的な有効性を示した.具体的には,① ハーモニックバランスデバイスシミュレーションを用いた低歪みSi MOSFET の構造設計,② マルチフィジクスシミュレータを用いたGaN 基板上のLED の熱に起因する効率低下メカニズムの解明,③ 移動度モデリングを用いた歪みSiGe チャネルpMOSFETのホール伝導の解明と構造最適化をおこなった。半導体基本式(ポアソン式と電流連続式)を主軸に,測定系や周辺回路を含めたデバイス・回路統合シミュレーションや,界面現象を取り入れた移動度モデリングにより,シミュレータの高機能化を図ってデバイス設計をおこなった.
近年盛んに研究されているイオン伝導材料,有機・無機ハイブリッド材料などを用いたデバイスは,半導体材料と比べると物性や界面現象が複雑でシミュレーションモデルの構築が難しいが,半導体デバイスのモデリング手法はこのような材料を用いたデバイスにも展開することが可能であり,TCAD シミュレーション技術は今後も様々な先行デバイスとともに研究され,応用されていくものと展望する.


16:20~16:45
 木場 隼介(神戸市立工業高等専門学校電子工学科非常勤講師、株式会社SMART BRAIN)
 ナノスケール集積デバイスのモンテカルロシミュレータの開発

要旨:量子効果と散乱効果を取り入れ,かつ新材料や新構造にも対応できる電子輸送解析手法を目指して開発された,ウィグナーモンテカルロ(WMC)法によるシミュレータについて述べる。
シリコンMOSFETにおいて,10 nmを切るスケールまで微細化が進むとソース・ドレイン間のトンネル電流に代表される量子効果が顕在化する。また,高移動度新材料においてはさらに長いチャネル長でも量子効果が現れる。
他方,silicon-on-insulator,FinFET,gate-all-aroundなどの新構造においては,音響フォノン散乱の増大や,空間的量子準位揺らぎに起因する新たな散乱過程が発生する。
そのため,このような散乱過程を考慮する方法をモンテカルロ法に導入する一方,量子輸送も考慮した電子輸送解析手法として,量子力学的ボルツマン方程式とも呼ばれるウィグナー輸送方程式をモンテカルロ法により解き,ボルツマン輸送方程式と同様の散乱項を用いることで,散乱を含めた量子力学的解析を可能とするWMCシミュレータを開発した。その散乱と量子輸送双方の理論およびシミュレーション結果について紹介する。