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褐藻 Brown algae

ワカメ(コンブ目,チガイソ科)

学名:Undaria pinnatifida (Harvey) Suringar
生育地:潮間帯下部から潮下帯上部の岩上。
淡路島での採集地点:田ノ代海岸,大磯,佐野,江崎,江井,由良,阿万,木場,津井。
生育時期:冬季から春季(胞子体)。
特徴:食用に供される胞子体は,太く堅い茎と,よく発達した中肋と深い切れ込みをもつ葉状部からなり,1-2 m程度にまで成長する。淡路島沿岸では,4月ごろに茎の基部付近に胞子葉(めかぶ)を形成する。茎の長さ,めかぶのサイズ,葉状部の切れ込みの深さ,藻体のサイズなどは,場所や個体によって大きく変化する。5月ごろには胞子体は姿を消す。夏の間は,顕微鏡的な糸状体である配偶体の状態ですごし,冬になると胞子体が成長してくる。

ワカメ Undaria pinnatifida

【胞子体の生態写真:兵庫県今小浦(写真:上井進也)】

ワカメ Undaria pinnatifida

【胞子体の生態写真と押し葉標本(写真:上井進也)】

ワカメの胞子体は,太く堅い茎と,よく発達した中肋と深い切れ込みをもつ葉状部からなる。成熟すると茎状部に胞子葉(めかぶ)が形成される。茎の長さ,めかぶのサイズ,葉状部の切れ込みの深さ,藻体のサイズなどは,場所や個体によって大きく変化する。

ワカメの配偶体

【雄(左)と雌(右)の配偶体(写真:上井進也)】

ワカメは夏の間,配偶体の状態ですごす。配偶体は,顕微鏡的な糸状体で,雄の配偶体には精子が,雌の配偶体には卵細胞が形成される。


参考文献
川井浩史 著.2001. 神戸の海藻~神戸・淡路地域の海藻~.神戸市体育協会.
牛原康博 著.2008. 淡路島の海藻.自費出版.