研究部門

金属錯体系ソフトマターを用いた機能膜の開発

金属錯体を含有するイオン液体やプラスチック結晶を用いた機能膜の開発を行っています。これらの素材は,金属錯体由来の多彩な機能性を持つソフトマターです。ここでは第一に、イオン液体への光照射によって配位高分子膜を構築する研究を行っています(図1)。配位高分子はガス吸脱着などの有用機能を持つ物質群ですが、それらは通常、溶液法で合成されます。ところがこの方法では、液体を塗布して光照射を行うだけで、配位高分子を形成できます。この手法を展開し、ガス分離などの機能性を持つ膜の開発を目指しています。第二に、小分子吸脱着や化学反応性などの機能性を持つイオン液体を開発しています。これらを支持膜に担持すると、金属錯体由来の機能性(溶媒判別能、ガス検知能など)を持つフィルムが生成します(図2)。
これらの研究を通じて、外場によって物性を制御できるフィルムおよびゲルの構築を目指しています。

図1 イオン液体へのUV光照射による配位高分子膜形成

 

図2 溶媒に応じて色変化を起こす溶媒判別フィルム

 

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