研究部門

ガス分離・ガスバリア膜研究部門

ガス分離・ガスバリア膜研究部門では,地球温暖化の原因となっている二酸化炭素の有資源化を目的とした機能性CO₂分離膜の開発から,これらを利用したメンブレンリアクターの開発,分離されたCO₂を利用する種々の反応,および包装分野や電気電子分野で活用されている機能性ガスバリア膜の検討を行っております. ガス分離・ガスバリア膜研究部門では主に「1. 機能性CO₂分離膜の開発」、「2. CO₂リフォーミングプロセスの開発」、「3. 機能性ガスバリア膜の開発」、「4. 金属錯体系ソフトマターを用いた機能膜の開発」、「5. 多孔性セラミックスガス分離膜の開発」の5つの研究テーマについて,基礎から応用まで多様な研究が進められています.

メンバー

  • 蔵岡 孝治 教授(部門長)
  • 吉岡 朋久 教授
  • 持田 智行 教授
  • 神尾 英治 教授
  • 市橋 祐一 准教授


Research Topics

機能性CO₂分離膜の開発

図 高強度イオンゲル薄膜

CO₂と選択的に化学反応することが可能な化合物(CO₂キャリア)や高選択的にCO₂を吸収できる化合物を高分子膜内に含有するCO₂分離膜膜の開発を行っています.近年はイオン液体と呼ばれる不揮発性の液体化合物に注目しており,特に,イオン液体を大量に含有するゲル膜について研究しています.イオンゲルの高強度化や薄膜化に取り組み,化石燃料燃焼ガスや排ガスだけでなく,Direct Air Captureにも適用可能な高性能CO₂分離膜の開発を目指しています.


CO₂リフォーミングプロセスの開発

  • 市橋祐一

「2. CO₂リフォーミングプロセスの開発」では,分離回収された高濃度のCO₂を資源化する反応プロセスの開発を行っています.CO₂リフォーミングはCO₂と天然ガスを反応させて化学原料となる合成ガス(CO+H₂)を得る反応です.触媒の化学的特性を明らかにすること,および,過渡的な反応条件および操作,触媒劣化の抑制に関する研究を行うことでCO₂リフォーミング反応のプロセス強化を目指しています.


機能性ガスバリア膜の開発

食品・医療包装分野および電気・電子分野で活用されている耐熱性,耐食性,柔軟性,硬度,生分解性(特に海洋生分解性)等を有する機能性ガスバリア膜の開発を行っています.従来,ガスバリア膜材料として用いられてきた有機高分子に加えて,高ガスバリア性,耐熱性,耐食性を付与するためにシリカやクレイ等の無機化合物を用いた有機無機ハイブリッドガスバリア膜の開発を目指しています.


金属錯体系ソフトマターを用いた機能膜の開発

「4.金属錯体を用いた機能膜の開発」では、金属錯体からなるイオン液体およびプラスチック結晶を用いた機能膜の開発を行っています。これらの素材は,金属錯体由来の多彩な機能性(小分子の検出・吸脱着、化学反応性,イオン伝導性など)を持つソフトマターです。光や熱などの外場によってガス透過能などの物性を制御できるイオンゲルやフィルムの構築を目指しています。


多孔性セラミックスガス分離膜の開発

  • 吉岡 朋久

「5.多孔性セラミックスガス分離膜の開発」では,機械的強度,耐熱性および耐薬品性に優れるセラミックス材料を薄膜として成形することにより,ガス分離に応用可能な多孔性分離膜の開発を行っています.セラミックス材料の中でも特に安定性に優れる膜素材としてチタニアやジルコニアに注目し,シリカなど異なる金属酸化物材料や有機キレート分子をナノレベルで複合化することで,その細孔径や多孔度を制御し,水素分離をはじめとして各種ガス分離プロセスへの応用を目指しています.


研究グループへ戻る