研究部門

粒子分散液の塗布・乾燥プロセス解析

  • 菰田 悦之

塗布時のせん断流動場および乾燥時の溶媒蒸発場が粒子分散液の内部構造変化に与える影響について研究している.塗布装置に応じて異なるせん断履歴が内部構造や塗布膜形状に与える影響の解明に取り組んでいる.一方で,乾燥工程については,乾燥速度変化に加えて粒子充填・応力発生などの同時計測手法を構築し,所望の膜構造を得るための操作条件およびメカニズムを調べている.
下は,当研究室で開発した熱風対流乾燥における乾燥速度と応力の同時測定装置である.熱風供給下では電子天秤による重量減少が高精度に測定できないが,エネルギー収支と物質収入に基づいて,塗布膜温度変化から蒸発速度を非接触で測定することができる.一方,乾燥応力は塗布基板のそりかえり量を非接触センサーにより測定し,応力に換算している.これにより,乾燥速度変化を引き起こすメカニズムと内部構造変化の影響が議論できることになる.

図 塗布膜乾燥工程を対象とした乾燥速度および応力同時測定装置


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